1970年頃迄のスーパヘテロダインラジオ(hFE=30のころ)のラジオの設計法は、試行錯誤のコイル巻き直し、繰り返し実験と一般の人では購入できない高価なオシロスコープ波形観測により、膨大な時間と費用をかけて手探りで設計がされていたと推定されます。
このためか、現在でも当時のラジオ回路を再現しようとすると、hFE=30と低い電流増幅率のPNPトランジスタであるにもかかわらず、異常発振になやまされる事例が未だに再現して続いているのがネット情報で確認できました。
(例:チェリー トランジスターラジオの修理 CK-606のトラブル退治
この設計法を使うと、以前、このブログで書いた異常動作するスーパーヘテロダインラジオが好調に動作できるようになることが判明しました。
以下の実例は、この確実な設計法が確立された朗報となります。
AM変調ラジオ電波信号(赤)、OSC発振信号(青)、IF信号(緑)と、そのスペクトラムです。安定したOSC発振と、綺麗なIF周波数455KHzが得られています。
受信されるAM電波信号、変換されたIF信号の周波数成分を拡大表示すると、キャリア、LSB、USBがきちんと分離されています。
Oct.17,2015 追記:
AGC付きIF AMP部分を乗算部に追加構成し、Mixer 1Tr +IF AMP 2Tr のスーパヘテロダインラジオのシステム動作が成功しました。(2SC1815 3石式 低周波アンプ無し)
ただし、この回路は絶妙のバランスで動作する奇跡的回路で、Trモデルにも非常sensitiveな特性があることが判明しました。
この回路は発明以来現在まで設計法が確立されていなかったと考えられ、現在の市販ラジオキットも設計上の問題を解決できていないという現在状況(2015現在まで)と、この結果を得るのは施行錯誤法ではほぼ無理で、公知ではない知られていなかった設計手順を発見する必要がありました。(課題として手応えの非常に重い難しさを実感できます。)
おそらく市販の8石トランジスタ・ラジオの市販キットは、利得過剰+設計不良でまず正常動作は無理と思われます。2SC1815はhFE=100を軽く越えるので、従来のhFE=30程度のPNPトランジスタを置き換えただけの設計回路では利得過剰で異常発振すると推測します。
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