通信機メーカでもTR-1300(50MHz SSB, TRIO/Kenwood社)が製品に採用したことがある。
LTspiceでVXO発振回路が再現できるか確認したところ、容易に再現できることがわかった。
また、通信実験ファンに人気のある水晶を2個並列にして可変周波数を大きくするSuper VXO回路も再現したが、発振回路の特性に課題があることもわかってきた。
図1. 水晶14.145MHz VXOのAC特性 |
図1.では、14.145MHz共振用に定義した水晶に、直列にコイル L1= 15[uH]、バリコン xC=20[pF]〜140[pF]を接続してAC特性を見た。
この例では最大8KHzの共振周波数を下に下げられることがわかった。
バリコン容量はこれ上大きくしても共振周波数は変化せず、変化幅に上限値があるようです。
インピーダンスが極大になりNULL周波数に変化は見られない。
図2.1 VXO発振器の過渡解析とFFT解析(狭帯域)
無調整型水晶発振器と呼ばれる回路で、図1.のVXOを適用し、発振特性をシミュレートした。
たしかに発振しているが、波形が正弦波からかなり波形が崩れ、クロック波に近いような歪みが見られる。
発振回路との関係からか、予定の14.145MHzでは発振せず、かなり発振周波数がずれてしまった。(後日解析予定)
図2.2 VXO発振器の過渡解析とFFT解析(広い帯域) |
図2.1の周波数スペクトラムを広帯域で見ると、やはり高調波成分が多いので、BPF/LPFを使わないと通信機応用では、スプリアス抑圧基準を満たせないかもしれない。
図3. 水晶14.145MHz並列2個のVXO AC特性 |
図1.と同じ水晶を2個並列にしてSuper VXOのAC特性を見た。(図3.)
言われているように、共振周波数の可変範囲が広がり、34kHz幅までとかなり広い共振周波数の変化幅が得られた。
NULL周波数は図1.と同様に変化していない。
図4.1 Super VXO発振器 動作例(狭帯域) |
図4.2 Super VXO発振器 動作例(広帯域) |
大変広い周波数可変範囲になったが、水晶の基本同調周波数から大きくずれた周波数で発振してしまった。
使用する水晶の特性パラメータでこの結果は大きく変化するかもしれない。
発振周波数の歪みが多く、高調波成分が多い。
やはり、BPF,LPFが必要そうに思える予期せぬ結果となった。
課題:
・水晶もVXOもRLC線形素子なので、単体での計算は容易と思われる。
・発振回路の発振周波数の式は、後日求める予定。
22MHz水晶でのVXO発振実験結果:
・発振器として実用になるが、スプリアスが多い可能性が高い。
(これは測定器がないとわからない。)
・バリコンを回転中に周波数がブルブルと振動して変化する違和感を感じた。
・バリコンを回転中に周波数がブルブルと振動して変化する違和感を感じた。
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