2015年11月15日日曜日

単3乾電池1.5Vで動作するトランジスタ1石低周波アンプ回路(2方式)

単3乾電池1.5Vで動作するトランジスタ1石低周波アンプ回路(2方式)


単3型乾電池 1.5V で動作できるトランジスタ1石低周波アンプ回路について、2方式の性能比較を行いました。

(A)方式A  
書籍「トランジスタ回路の設計」[1]を参考にして、トランジスタを2SCR372(ローム社)で過渡解析と、AC解析を行いました。

(B)方式B
月間誌「トランジスタ技術 2015年11月号」[2]を参考にして、トランジスタを2SCR372(ローム社)で過渡解析と、AC解析を行いました。

(1)アンプ方式A, 方式B 過渡解析の比較

方式Aの特徴は、ベースのバイアス回路にシリコンダイオードの順方向電圧降下約0.6Vを利用し、バイアス電圧の安定化を図った工夫が見られます。

1KHz 10mV サイン波の入力では、出力電圧につき方式(A)は、振幅電圧の+ー方向にずれが見られ、方式(B)は対称なる特性が得られました。

ノイズレベルは、方式(B)が方式(A)より約ー40[dB]ノイズフロアレベルが低い(良好な)結果になりました。


(2)アンプ方式A, 方式B AC解析の比較

低周波領域で、方式(A)が利得が少し高い結果になりました。
利得に関しては両者とも+10[dB]〜+20[dB]で実用範囲です。
位相特性も問題ありません。

(3)コスト
回路構成は方式(B)がシンプルで、部品コストは方式(B)が有利です。


参考資料:
[1]定本 トランジスタ回路の設計 2004年7月1日(第20版)CQ出版社
[2]トランジスタ技術           2015年11月号                       CQ出版社

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