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2017年1月1日日曜日

FM復調回路:フォスターシーレイ検波とレシオ検波の机上計算テスト【知られざる特性】

(暫定公開版) 継続検討対象

FM-diode-Detector/demodulator iF 10.7MHz
{1}FM-DiodeRadio-10.7MHz-N1-AC (dB単位)
    Retio method
   Frequency to Voltage(dB) 特性
 5MHz〜15MHz で変化するRX-OUT端子での利得
 同調点は3点
 6.3MHz 極大利得 +
 8.3MHz 極小利得 ー
 12.2MHz 極大利得 +
  
中心周波数 10.7MHz 近傍の特性
利得特性:dB単位でみてリニアな利得変化
位相特性:位相は一定

周波数変調の復調に向いている。
位相特性は一定なので、位相復調はできないが周波数帯域内で位相差がないメリットがあり、音質に自然さがあるかもしれない。

この回路は、D2, D1はダイオード方向を逆にしても動いてしまう。
リミッター効果があると言われているが、このグラフ特性では無理っぽい。

{2}FM-DiodeRadio-10.7MHz-N1-AC (V単位 リニア電圧表示)
Frequency to Voltage(リニア電圧表示) 特性
 5MHz〜15MHz で変化するRX-OUT端子での利得
 同調点は3点
 6.3MHz 極大利得 +
 8.3MHz 極小利得 ー
 12.2MHz 極大利得 +
  
中心周波数 10.7MHz 近傍の特性
利得特性:リニア電圧表示単位でみて曲線な利得変化、中心周波数近傍の変調帯域ではリニアな出力特性に近似できる
位相特性:位相は一定

周波数変調の復調に向いている。
位相特性は一定なので、位相復調はできないが、周波数帯域内で、位相差がないメリットがあり、音質に自然さがあるかもしれない。

下側のダイオードの出力は、10.7MHz近傍で位相が変化するので、位相復調、周波数復調の両方が動く。

この回路は、D2, D1はダイオード方向を逆にしても動いてしまう。
リミッター効果があると言われているが、このグラフ特性では無理っぽい。
フォスターシーレイ回路と大差無い。

3つのコイル間の相互インダクタンス結合で、同調周波数が複雑に変化する。
計算方法が確立しているとは思えない。

{3}FM-DiodeRadio-10MHz
Retio Method
ダイオード方向:右側x2
過渡解析結果 FFT Wide range  0 to 20MHz
出力振幅が大きい +11〜+18V 7Vpepもの振幅電圧が出力された。

{4}FM-Fonster-Seelay-10MHz-T1
Foster Seelay Method
ダイオード方向:右側x2
過渡解析結果 FFT Wide range  0 to 20MHz
出力振幅は{3}より小さい -7〜 -5V,  2Vpepの振幅電圧が出力。
出力振幅がRetio {3}より小さい、オリジナルのダイオード方向ではマイナス電圧になる。
(ダイオードは逆向きのほうが人間にはわかりやすい+電圧になる)

{5}FM-Fonster-Seelay-10MHz-T1
Foster Seelay Method
ダイオード方向:右側x2
過渡解析結果 FFT Narrow range  10.7MHz 中心周波数近辺
送信FM変調波が ±75KHz=150KHz に分布している
出力振幅は{3}より小さい -7〜 -5V  2Vpepの振幅電圧が出力。
出力振幅がRetio {3}より下がり、オリジナルのダイオード方向ではマイナス電圧になる。
(ダイオードは逆向きのほうが人間にはわかりやすい+電圧になる)

{6}FM-Fonster-Seelay-10MHz-T1
Foster Seelay Method
ダイオード方向:左側x2(方向を逆にした)
過渡解析結果 FFT Wide range 0 to 20MHz
出力振幅は{3}より小さい +5〜 +7V  2Vpeの振幅電圧が出力。
出力振幅がRetio {3}より下がり、オリジナルのダイオード方向ではマイナス電圧になる。
(ダイオードは逆向きにすると人間にはわかりやすい+電圧になった)

{7}FM-Fonster-Seelay-10MHz-T1
Foster Seelay Method
ダイオード方向:左側x2(方向を逆にした)
過渡解析結果 FFT Narrow range  10.7MHz 中心周波数近辺
送信FM変調波が ±75KHz=150KHz に分布している
出力振幅は{3}より小さい +5〜 +7V  2Vpeの振幅電圧が出力。
出力振幅がRetio {3}より下がり、オリジナルのダイオード方向ではマイナス電圧になる。
(ダイオードは逆向きにすると人間にはわかりやすい+電圧になった)

{7}FM-Fonster-Seelay-10MHz-T3
Foster Seelay Method / Retio Method 混合方式
ダイオード方向:上側:右方向、左側:左方向(Retio方式のダイオード方向)
過渡解析結果 FFT Wide range 0 to 20MHz
出力振幅は{3}より小さい +8〜 +11V  3Vpeの振幅電圧が出力。
出力振幅がRetio {7}より上昇、ダイオード方向はRetio方式が出力が大きくなる。
(ダイオードは逆向きにすると人間にはわかりやすい+電圧になった)

{8}FM-Foster-Seelay-10MHz-AC1
  {7}のAC特性
 F/V変換特性は、周波数軸を対数表示にするとリニアな曲線に見えるが、
 周波数軸をリニアにとらないと、F/V特性の直線動作特性はわからなくなるので注意
 同調周波数:6MHzより上、10MHz、12+MHz
 8MHz近傍に位相がフラットになる。
 11MHz近傍は、位相も利得も変化

{9}FM-Foster-Seelay-10MHz-AC3
  {8}のAC特性 リニア電圧表示
 同調周波数:6MHzより上、10MHz、12+MHz
 8MHz近傍に位相がフラットになる。
 11MHz近傍は、位相も利得も変化

{10}FM-Foster-Seelay-10MHz-AC3
  {7,8}のAC特性 周波数リニア表示、リニア電圧表示
 10.7MHz近傍は、位相も利得も直線近似で変化
 10.6MHz 0.18mV -275度
 10.7MHz  0.20mV -300度
 10.8MHz  0.2+mV -300度
  変化量  20uV程度 -25度

{11}FM-Foster-Seelay-10MHz-AC3
  {7,8}のAC特性 周波数リニア表示、リニア電圧表示
 8.0 MHz近傍は、位相も利得も(右下がりで)直線近似で変化
 7.98MHz 500uV -155度
 8.10MHz  450uV -152度
 変化量  50uV程度 -3度 ・・・電圧利得大 位相変化ほぼ一定

{11}FM-Foster-Seelay-10MHz-AC3
  {7,8}のAC特性 周波数リニア表示、リニア電圧表示
 5.2 MHz近傍は、位相(右下がり) 利得も(右上がりで)直線近似で変化
 5.12MHz 800uV +17.5度
 5.20MHz  840uV +6度
 変化量  40uV/80KHz程度 -11.5度/80KHz ・・・利得変化 位相変化












ここのシミュレーション計算では、専門書籍に書かれている内容と異なる特性が多く見られます。
過去に書かれた理論書とつきあわせると、過去の理論書やネット記事の中には、理論の見直しが必要のものが相当数ありました。

今のところ、これらのシミュレーション計算に対して、再現性を持った設計方法情報の書かれた書籍やネット情報による理論書は、まだ見つかっていません。
もしかすると、この回路は、数学的・電気工学的解析がうまく出来ないままの状態だったのかもしれません。

現代ではあまり使われる機会も無く、ICにブラックボックス化されたFM復調機能デジタル演算化が進み、部品名が分かるだけで、内部論理はわからなくなってきている様子です。

(産業上のメリットがあるか無いかは現在不明です。しかし今後の電子工学、応用数学の学問と設計手法を確立する分野として、現在でも解明できていない課題となるかもしれません。)


再現性の課題例:
・レシオ検波のリミッター効果がF/V特性上に再現できない。
・二次側の同調周波数の計算が、結合定数と結合定数を考慮したインダクタンスによる共振周波数式が見当たらない。(コイルの巻き数情報が無いとこれは計算不能)
・周波数が高くなるとF/V変換器の利得が下がり、感度が低下する。
(76MHz-108MHz適用ではF/V変換の利得/感度が大きく下がる。ダウンコンバートが一つの解決法。)





2016年12月30日金曜日

レシオ検波による80MHz FMダイオードラジオの性能見積もり

レシオ検波を使い、FM放送 76MHz〜108MHzを直接ダイオード検波する作例がネット上にあるので、80MHz FMダイオードラジオを構成し、性能見積もりをしてみた。

図1. レシオ検波によるFM放送の受信 過渡解析

図2.1  F/V変換特性 その1

図2.2  F/V変換特性 その2

図2.1  F/V変換特性
位相の変曲点が3点ある。
(1) 51[MHz]近傍で利得極大値
(2) 65[MHZ]近傍で利得極小値
(3) 97[MHz]近傍で利得極大値


中心周波数 fo=80[MHz] 近傍では、狭い周波数範囲で電圧値は直線関数に近似できるが、FM変調される周波数帯域での電圧幅の変化が大変小さく、良くても10[uV]程度の微小変化幅。(感度が低い。orz)

80MHz近傍は位相変化が一定で、FM変調ができ、位相変化が起こらない特性が出せる。:-)

図2.1  F/V変換特性
R6,=R7=20K ohm 追加
F/V変換特性は、#1とほぼ同じ。
利得はわずかに下がる。


結果:
FM復調はできるが、期待値である2Vpepの出力からは非常に小さい20[mV]〜30[mV]となった。
クリスタルイヤホンで聞こえ、アンプで増幅すればスピーカも鳴ると予想されるが、FM放送に適するフィルタが無いので、混信除去が出来ない。

FM放送周波数帯 76[MHz]〜108[MHz]のFM変調波を、レシオ検波、フォスターシーレ検波直接検波すると、感度が大変低くなることが予測される。

近くの強い放送局だけの受信はできるかもしれないが、実験は苦労が相当に伴うかもしれないと思える。

従来製品には10.7[MHz] IFへいったんダウンコンバートしてから、FM用フィルタを介してからIFアンプで十分な利得をとってからこの検波回路を使った製品例はラジカセにあったのではないかと思われる。それらはおそらく実用的だったはずと推定される。


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2015年10月17日土曜日

FMレシオ検波式ダイオードラジオの実験

1975-1977年あたりにFM通信機やFMラジオの検波部に使われていたレシオ検波回路動作を実験しています。
残念ながら、以下の通り、現在のところは、80MHz受信で1KHz変調波が全く復調されていません。原因を検討中です。


この回路は天才的回路で、僕は実回路で10.7MHz IF段に使用して正常動作することを1970年代の終わりごろ確認しています。しかし動作理論が私に関して今もはっきりしていません。(当時は動けば良いとしか考えませんでした。)

このレシオ検波方式は現在ではラジオにも通信機にも利用されておらず、ワンチップICラジオ等にはIC内にFM復調回路(モノラル+ステレオ)が組み込まれています。内部を調べようとするとほぼブラックボックスとなり、実現が容易ではないことがわかりました。AM検波を越える難しさを感じます。ワンチップICラジオの実現前は、モトローラ社のIC MC3357が盛んに使用されました。

解析と改良中です。理論式が導ければ曖昧さが無く容易に理解できるのですが、ネットで読む図と文章は曖昧で、僕には理解が難しいです。
(動作しない原因は、FM変調モジュールのパラメータ設定が無いためでした。)

出力が出始めてきましたが、これでは試行錯誤法で設計効率が悪くNGです。


Feb.9, 2016  
LTspice グループのモデレータ Helmutさんが、上記レシオ検波回路の再設計を行って下さいました。これは困難な課題で、今まで知られていない優れた設計手法による成果です。
下のように、FM変調変調 1KHz のサイン波が、期待通りにうまく復調されるようになりました。
Helmutさん、関係LTspice グループメンバー皆様のご協力、優れた知恵に敬意と、感謝の気持ちを表明します。

Helmut of LTspice Group moderator on Yahoo.com re-designed it successfully.
It's great !
It works very well.
Thank you, Helmut and related members on LTspice group.
Noboru



課題:
(1)復調信号の過渡電圧電圧式の導出
(2)利得関数、位相関数式の導出と、グラフ作成

FMレシオ検波回路の実装回路図例 松下電気社製 RJX-601 
(Copyright by Matsushita Denki Inc.)


改訂:
2016/3/5
・FMレシオ検波回路の実装回路図例 松下電気社製 RJX-601 追記