2次元平面上に単位円を描き、その一点(青色の点)が、正の周波数側の交流電圧1[V]の時刻t[s]での位置とします。
青色の点は、初期時刻t=0[s]で、座標(x,y)=(1,0)に位置し、原点0の周りを、角速度 θ=2*π*f[rad/s]で回転運動する様子を図(1)に描きました。
青い点は、1秒間に50回転する回転運動をしています。(正の周波数 f= 50[Hz])
この円運動をしている青い点が、正の周波数側の交流電圧1[V]の姿です。
青い点は、90度(=π/2[rad])回転した瞬間、虚数のベクトル電位 i に出会います。
さらに90度回転して180度回転位置で(-1,0) に達し、
更に90度回転すると、270度の位置で、(0, -i) に達し、
更に90度回転して、0度の位置(1,0)へ移動します。
この回転が、1秒間に50回転するという円運動が続く・・・
これが、回転運動する正の周波数側の交流電圧1[V]をイメージ化したものです。
(2) (1)の円運動する交流1[V]の点を、x軸(実数軸)からの高さを測り、時間経過でグラフ化すると、次のようにサイン波として見えます。青い点電圧は、虚数軸(ここではy軸と重ねて表示)上を、上下に振動運動をして見えます。
(3) (1)の円運動する正の周波数側の交流1[V]の点を、y軸(虚数軸)からの高さを測り、時間経過でグラフ化すると、次のようにコサイン波が見えてきます。青い点電圧は、実数軸(ここではx軸と重ねて表示)上を、左右に振動運動をして見えます。
(4) これでは見づらいので、(3)のグラフを横に倒します。
このように、横方向の青い点電圧の振動運動は、時刻tに関するコサイン関数の軌跡を取ります。
このように、存在しないと考えられてきた虚数 i 電圧ベクトルは、ここでは実数直線と直行する虚数軸上に存在しています。
今まで 虚数 iの姿が見えなかったのは、i が、実数直線上に存在せず、それと直行する 虚数軸上に存在していたためです。
ああ、ただこれだけの話なのに、何故に私は、『虚数 i は実際には存在しない数』などど習ってしまったのでしょう・・・
しっかりと、虚数 i は存在してるのでした。
追記:
別の記事に詳しく説明していますが、
交流電圧は実数電圧の単振動の式 V(t)= Vo*sin(ωt)
は、複素数ベクトル表現では、V(t)=Vo*{exp(+jωt)-exp(-jωt)}/(2j)
と2つの虚数電圧ベクトル成分が打ち消しあい0[V]となる「複素共役の関係」になっており、正の周波数成分と負の周波数成分が打ち消し合う2つの回転電圧ベクトルの関係で共存しています。
Oct.10,2011 :
上記記事は、より検討を正確化した記事に改訂しています。
目次が見つけにくいと思いますが、大変でも最新の更新記事を優先してご参照願います。
Nov.11,2020:
交流の実数電圧表現と、複素電圧ベクトル表現について、複素共役の関係を追記説明。
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