2016年1月9日土曜日

Vビームアンテナの利得上昇と指向性の迷信


Vビームアンテナは、1970年代終わりごろのアンテナ書籍に発表されていました。
その指向性は、Vビーム形状の小さい角度の方向に強いビームパターンが現れ、水平ダイポールアンテナよりも利得が向上すると書かれています。(下の引用文献参照)

近年に開発されたアンテナ解析理論”モーメント法”を使用したMMANAシミュレータ(Copyright by Mr. Mori, JE3HHT)を使用すると、従来のVビームは水平ダイポールと同様の水平輻射パターン特性を持ち、V形状にすることによる利得の向上はないことが分かりました。

対象の書籍は改訂されていないので、現在でも迷信伝説が続いていると思われます。
以下、MMANAシミュレータを使用した14MHz(20mバンド)用通称Vビームアンテナの解析結果です。





このように、Vビームの前方、後方の放射パターンは完全に対称で、Vビーム形状が利得を向上させることはできないという従来の定説と異なる解析結果となりました。







ここでのシミュレーション解析の結果が正しいかどうかは、実験による検証が必要です。
シミュレーション結果と、実験による測定値が一致するか否かで、理論とシミュレーション解析結果が正しいか否かが判明します。
現時点で、ここでの解析結果は、モーメント法理論に基づく結果予測の段階にあります。

実験では、SWR測定と、電界強度のパターン等を、実測する必要があります。


参考資料:

MMANA Antenna design data files

http://ji1nzl-official.blogspot.jp/2015/10/mmana-antenna-design-data-files.html


VCH アンテナ 7MHz用の設計

http://ji1nzl-official.blogspot.jp/2015/10/vch-mh.html

Vビームアンテナの資料
(電波新聞社様 1978年アンテナハンドブックから引用)

2016/7/8 Vビームアンテナ文献の引用記事追加