2015年11月29日日曜日

Standby Beep circuit "Houston, we have a problem."

"Houston,  we have a problem."

I'm trying to simulate "Standby beep circuit".

(1) Timing control of PTT delay and starting beep sound

     It is a little difficult to make good timing of start beep sound when I press PTT switch. Controlling delay time of PTT is not always easy as I expected.
I'm still adjusting it. 



(2) Beep frequency is about 3KHz.
      It is a little high. I'm adjusting it to be 2.5[kHz].



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2015年11月28日土曜日

同期検波 資料(AM放送/送信局を同期検波方式で復調する方式の資料)

AM放送/送信局を同期検波方式で復調する方式の資料

1. AM同期検波の原理を理解しよう
(Copyright) 出口 憲さん   2004 年 3 月 2 日版


2. ロックイン・アンプの基本構成
(Copyright) NF回路ブロック設計社 さん

3. プロダクト検波と同期検波の違い

(Copyright) Yahoo Japan 知恵袋さん 2013/12/3022:10:29


4. ディジタルICで作るラジオ
(Copyright) H.Matsuo さん

シンクロダインラジオ
中波をストレート増幅した信号と、受信電波のキャリア信号と同期したOSC信号をMIXER(乗算器)に入力し、LPFでRFをカットし、被変調信号を復調する方式。


受信サンプル音質が良好。




5.  LTspiceでAM同期検波

(Copyright)海谷の凧さん



6. D-STAR(GMSK, QPSK)復調方式
(Copyright) ICOM Inc. BEACONさんhttps://www.icom.co.jp/beacon/backnumber/technical/ama_dig/010.html
信号の復調 D-STARの、GMSKとQPSKの変調方式の復調方式。同期検波と構成がよく似ている。
7. AM ステレオ/同期検波アダプタ
(COPYRIGHT 1996,97) JimComさん
http://www.jimcom.net/elehobby/syncdet/
モトローラのMC13020を使ったAMステレオ/同期検波.
八重洲のFT-1000MPの回路を参考に側波帯切替.

ロックが外れたときには自動的にエンベロープ検波になる.


8.疑似同期検波回路 (特開)



9.AMステレオデコーダ回路(特開)



10. SONY ICF-SW7600GR 製品ユーザレポート(出展:価格COM)

http://bbs.kakaku.com/bbs/20786010083/SortID=4591218/

11. 同期検波方式の課題
(1)周波数同調ずれが発生した場合、復調される音調がおかしくなる。周波数をゼロインできないと音楽の音の高さが変な音調になる。

(2)PLLの基準信号としてAM放送局のキャリア信号成分に限定した信号抽出が難しい。変調波が基準信号混入すると同期検波回路は正しく復調が動作しない。PLL基準信号はある程度増幅した受信キャリアレベルが必要で、フロントエンドの増幅無しの受信信号は基準信号電圧レベルが低く、そのままではPLLの基準信号としては利用できない。

(3)受信信号が大きく変動する夜間は、AGC回路の動作が必須となるが、同期検波回路とAGC回路を連携させる回路構成の設計が難しい。

(4)同期中の放送局の選局動作が難しい。PLL同期した場合、同調周波数を変えるためにOSCのバリキャップを変化させても、PLLに帰還がかかるため周波数が維持され、受信周波数を変化できない動作が起こる。


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2015年11月25日水曜日

Macbook OSX Mavericks/Yosemite で使える便利な計算アプリ

Macbook OSX Mavericks/Yosemite で使える便利な計算アプリ


例1


例2


例3


例4



例5


例6



例7


この電卓はとても便利です。
複素数計算も出来て、2D,3Dグラフも描けます。

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2015年11月21日土曜日

電源電圧5V(単電源)+80dB電圧ゲインの小信号アンプ実現の可能性

インターネット上の設計ガイダンス記事[A]を参考にして、電源電圧5V(単電源) +40dBおよび+80dB電圧ゲインの小信号アンプの実現を試みました。同ガイダンスに従えば、hFE=100のトランジスタで、電源電圧5V(単電源) +40dBおよび+80dB電圧ゲインの小信号アンプが実現できることになっています。

その設計法は、基本的にはトランジスタのDC特性である負荷線(load line)を使用した設計法[1]をとっています。しかし、少なからぬ設計上の論理手順の不具合が内在すると見られ、設計上の計算が困難であることがわかってきました。


1. 電圧利得 +40dB 5V 単電源トランジスタ1石アンプの再現・検証


(1)仮想的NPN TRモデルを使った+40dB電圧ゲインの小信号アンプ 過渡解析結果
これは、LTspiceに実装済のNPNトランジスタ(トランジスタ型番指定無し)で、小信号アンプを構成し、過渡解析したものです。歪が少ない100倍(+40dB)の増幅が出来ています。


(2)仮想的NPN TRモデルを使った+40dB電圧ゲインの小信号アンプ AC解析結果


LTspiceに実装済のNPNトランジスタ(トランジスタ型番指定無し)で、小信号アンプを構成し、AC解析したものです。100倍(+40dB)の増幅が出来ています。

しかし、周波数10GHzでも利得が一定で、位相も反転(180度)一定で、(トランジスタ型番指定無し)では、性能があまりにも良すぎる結果になります。

このような高性能を得ることは、一般の汎用トランジスタでは困難と思われます。


(3)LM741 OPアンプ用トランジスタモデルを使ったアンプ 過渡解析


   LM741内に使われているトランジスタモデルを使用すると、汎用トランジスタより、利得の高い高性能が実現できます。IC実装では望まれないC3をエミッタに接続し交流利得の上昇を図りました。
それでも電源電圧5V 単電源で、+40dB利得の実現はできませんでした。



(4)LM741 OPアンプ用トランジスタモデルを使ったアンプ AC解析

このように利得は、約25dBが上限です。
汎用トランジスタ 2SC1815, 2N2222 等では、利得はこれよりも相当に下がってしまいました。


2. 電圧利得 +80dB 5V 単電源トランジスタ2石アンプの再現・検証

ガイダンス[A]に従い、1石トランジスタアンプを2段にし、利得低下を防ぐためのインピーダンスマッチング効果を目的とした、エミッタフォロワアンプ(Q3)を追加した。

(1)過渡解析結果
ガイダンス記事の指定によるエミッタフォロワアンプ(Q3)を追加すると、一段目の出力は+40dB利得で期待値になります。
しかし、2段目アンプの出力が大きく減衰してしまいます。


(2)AC解析結果


前述のように、一段目アンプ出力の利得は+40dBで期待値になります。
しかし、2段目アンプ出力の利得は大きく減衰し、実質的にアッテネータ動作となり、全体利得 -10dB(減衰器) になってしまいます。

(3) 対策:ガイダンスのオリジナル回路エミッタフォロア(Q3)にバイアス電圧を与えてみます。

過渡解析結果
目標利得+80dBは達成できないものの、+74dB利得にまで性能改善しました。しかし、目標利得には+6dB足りません。

AC解析結果
3[Hz]に位相の大きく変化する共振現象が見られます。この周波数でアンプは異常動作するリスクが見られます。


補足情報:

1石アンプは、Ic=0.1[mA]〜2[mA]程度のアイドリング電流で設計されることが多いようです。
一方、このガイダンス記事では、周波数特性を上げるためか、Ic=+26[mA]と、従来の30倍近いコレクタ電流を流しています。トランジスタ発熱による熱暴走が懸念されますが、この後のガイダンス[A]によると、温度補償のアプローチがとられており、+25℃〜+125℃の温度変化でも+80dB利得が得られたと書かれています。

当方では、現在のところ、この温度補償の問題も解決できていません。(再現性を確認できず。)

設計ガイダンス[A]に記載されている利得特性

上のグラフがTr1石アンプの利得特性で、200K[Hz]〜100M[Hz]と大変広帯域で100M[Hz]と大変高い周波数まで+40dBがとれたという内容です。
下のグラフがバッファアンプ経由で+80dBという極めて高い利得目標が達成できたと書かれています。


バッファアンプの回路

設計ガイダンス[A]には、どういうわけか、バッファアンプのベースにバイアス回路が無いのです。




追記:
(4)エミッタフォロワ(Q3)に電圧利得+80dBを設計目標値でできる効果が本当に期待できるのかを検証するため、回路(3)から、Q3を外して、2石のC結合アンプを構成して、その性能を解析しました。

過渡解析結果

20MHz ±100mVのサイン波を入力。出力目標設計値±1Vには達していませんが、波形はそれほどひどい歪は見られません。2石直結のほうが特性が良い結果です。

AC解析結果

周波数特性を見ると、100KHz以下での利得低下が著しく、位相も大きく変化し、低周波領域では全く実用にならないアンプになってしまいました。

このアンプ設計では、低周波でも高周波でも実用になる見込みが見いだせません。
目標利得80dBは、おそらくビデオアンプとしては、その利用周波数領域での実用は無理そうです。

こういう解析結果からは、最初の1石アンプに戻って見て、ガイダンス[A]の設計方法では、はたして設計法として正しいのか?という疑問が起こるのです。やはり、ここの別記事で書いている交流等価回路または、まだ記述していない、高周波アンプの等価回路モデルを使って設計を行うのが良い結果になるのではないのかな?と。

少なくとも負荷直線はDC特性から計算されるのにかかわらず、DC〜低周波領域ではアンプとして機能しないという目的外の結果を得てしまったので、これではNGなデザイン法であるという結果となってしまいました。
(ガイダンス[A]の設計法に従うと、記事に示された結果が再現できませんでした。)


トランジスタ技術誌さんによる2N2222 1石40dBアンプの実現例
(うまく設計できている例)
40dBアンプの過渡解析は期待利得で波形も正常です。

それでも40dBアンプは、1M[Hz]以上での利得確保は困難そうです。

以上のように、100M[Hz]までTr3石で+80dBアンプが本当に実現できるのでか疑問があります。できたら革命的とは思いますが、信じられないほどハイテクではないでしょうか。
僕の経験では、ストレートアンプで+80dBも利得をとると、そのアンプは簡単に発振します。


(動作検証した)参照資料:( Maybe waste of time, Not recommended.)

[A] Analog ABC(アナログ技術基礎講座):

第9回 エミッタ接地回路のサプリメント ~ エミッタ・フォロア

http://eetimes.jp/ee/articles/0910/29/news107_2.html

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参考資料:

[1] Amplifiers: Construction of Load Lines 1971 USAF Electronics Training Film

参考資料:(お勧め、大変わかりやすく実験で検証されてる正確な情報です。)


[2] Electronics: "Basic Amplifiers" pt1-2 1963 US Army Training Film

大変分かりやすくアンプ全般を解説している優れた教育用ビデオです。
真空管アンプの話ですが、考え方は現代にも引き継がれています。


[3] Electronics: "Basic Amplifiers" pt2-2 1963 US Army Training Film

https://www.youtube.com/watch?v=830zDTm55-w

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2016/3/10 追記
この記事で参考にした設計資料は何かの(良くない)冗談かもしれません。

検証したアンプ回路設計の課題:

(1)負荷線のグラフを示しながら、その式が出てこないのです。
Ic=Vcc/Rc-(1/Rc)*Vce負荷線の計算式です。・・・これが書かれていません。

(2)バイアスポイントの計算方法の思考方法が奇妙で、説明記事中のグラフから求められています。
経験則ではIcの1/10程度の電流をバイアス抵抗に流し、エミッタでのバイアス電圧は概ねVcc/2[V]近辺に設定すれば、最も大きなダイナミックスイングレンジを得られるようです。

(3)筆者の方が、「学校で習ったデブナンの定理の使い方を知らなかった」ということが文面に書かれています。電子回路の初期教育では数分でノートンの定理,KVM, KCLと同時に紹介されているのがわかりました。これは不思議に思えました。(KCL,KVMは中学生の技術家庭科でも教わった内容です。)

(4)負荷抵抗が小さすぎるために利得が出せない原因になっています。これは僕の見る限り設計不良ではないかと思います。

(5)バイアスポイントを決めるバイアス抵抗の計算が誤っています。このため、RCで構成されるHPFの遮断周波数が高めになり、AF周波数領域を増幅できない原因になっています。

HPFの遮断周波数: fc=1/(2*π*R*C)
R=R1//R2 ・・・僕の考え方では、マイナスグランド側とVccラインは、定電圧電源Vccのインピーダンスが0Ωに近いので、R1,R2の並列抵抗が交流的にグランドにつながっていると考えて良いと思います。

2016/9/11 追記
・厄介なネット上のおそらく誤った設計不良の記事を正しいものと信じて、時間を無駄にしてしまいました。

そうしている間に、米国のリニア・テクノロジー社が、200MHzを超える周波数まで
ほぼ一定利得 約85dB のアペアンプを製品化していました。
TC6268-10 - 超低バイアス電流の4GHz FET入力オペアンプ


交流トランジスタ等価モデルによる小信号トランジスタアンプの設計

日本国内では、従来、次の方法で小信号トランジスタアンプの設計が行われてきているのがわかってきました。

(1)試行錯誤による回路製作と測定

既に知られているトランジスタ増幅回路をベースとし、トランジスタの動作点(バイアス点)を論理ベース無しで暫定設定。
回路を試作、測定実験で、うまく動くがどうか確認し、NGだったら回路を見直す、製作と測定実験を良い結果が出るまで試行錯誤を繰り返す方法。
ここで使われる論理は、オームの法則と、Vbe=0.6Vというものだけ。[2]

(2)負荷直線を使用したバイアス点を決める方法[4]

(3)トランジスタの直流等価回路を使った設計方法

(4)トランジスタの交流等価回路を使った設計方法

   (4)は、Kimio Kosakaさんがインターネットに公開されている方法です。[1]

上記、4つの方法を全て試した結果、現時点で、方法(4)が最も良く考察された設計法であることが分かりました。

以下、電圧増幅5倍(+14dB)のトランジスタアンプに方法(4)による設計法を適用し、LTspiceで設計した回路の動作検証を行いました。

結果、期待値の+14dBトランジスタアンプが正常動作することが確認できました。




補足説明:

トランジスタ回路設計で、1石低周波アンプ回路は最初の基礎的ステップですが、国内では十分に”交流等価回路を使った設計法”がおそらく良く知られていないのがわかってきました。
その結果、トランジスタ1石低周波小信号アンプすら正しく設計できない文化を作り出している書籍や文献[2][3]が広まったまま思考停止し、大変困った状況が長年続いているのもわかってきました。

spiceは、回路図と、回路図中のパラメータ全てを指定すれば、忠実にその電気的動作をシミュレーションし、結果を、過渡解析、AC解析として、画面に表示できます。

しかし、回路部品のパラメータをspiceは自身で自動計算することができません。
このため、人間が、回路部品のパラメータを計算し、spiceに与える必要があります。

マスターしている人には当然かもしれないのですが、まさかと思うほど、この設計方法(交流等価回路による設計法)が、日本国内の専門書では(皆無に近く)記載されていません。

日本国内の事情は、結果的に、そういう状態になっているのがわかってきました。
国内のこうした状況を改善するには、今からでも、交流等価回路を使った設計法を普及させる必要があると考えます。

上記手順で、一旦、回路設計ができるとより詳細な回路解析がspiceで可能になります。

以下、上で設計したAF AMP 回路を、Ltspiceを使い、エミッタに0uF , 1uF, 20uF, 200uF のコンデンサを付加して、回路特性の変化を、過渡解析、AC解析で比較しました。

エミッタ抵抗に並列に1uF以上のコンデンサを接続すると、電圧利得が劇的に上昇します。
{参考->[5]}
同時に、ノイズフロアも上昇してきます。


エミッタ抵抗に並列に接続するコンデンサは、1uF, 20uF, 200uF と容量を増すほど、高利得となる周波数の下限が下がってきて、広帯域の周波数で高い利得が得られています。
一方増幅可能な帯域が広くなるほど、副作用として、ノイズフロアが上がりS/Nが悪くなる傾向が見られます。



参考資料:
[1] Kimio Kosaka さんのサイトで、PDF文書によるトランジスタ等価回路(交流等価回路)を使った設計手順書(お勧め)

[2]定本 トランジスタ回路の設計 CQ出版社 1991初版, 2004年版を購入
(not recommended)

この書籍内容は、回路製作とオシロスコープによる回路特性測定を記述したもので、現代の設計に必要な情報は見当たりませんでした。
等価回路設計が始まる前時代には、トランジスタ動作がよくわかってなく、製作失敗経験と試行錯誤法による極めて工数を要する作業方法がとられていたと推測しました。

[3]アナログ電子回路 培風館 1990年初版〜1996年6刷 (not recommended)

この書籍内容は、トランジスタ2〜3石のアンプ回路設計を目指しています。しかし、実験による回路動作確認の記述が無く、理論を実験で検証する考え方の欠如が見られます。

演習問題を解くことに本の目標がおかれているため、設計の習得、回路動作確認との接点がありません。
等価回路を導くおそらく約半世紀前の時代遅れとなった内容が記述されており、国内の電子回路設計文化に関する課題の気づき、今後の進め方を考えるための文献として役に立ちます。

[4]Amplifiers:

Construction of Load Lines 1971 USAF Electronics Training Film (お勧め)

http://youtu.be/fc2HihAjq88

[5] The Load Line (DC and AC) in BJT analysis.(お勧め)
(Copyright by Mr.rolinychupetin, Mr.Youtube)


DC load line から、AC load line へ拡張したAmp計算方法のTutorialがYoutubeさんから案内がありました。計算式を使って丁寧な説明があります。従来説明ではDC load lineの説明のみに留まっていた例が多いようです。ここではAC特性での利得計算も出来るように検討範囲が拡張されていました。

[6] MIT 6.002 MOS FET amplifier : Small signal analysis, Large signal analysis (お勧め)

FETアンプの基礎がわかりやすく説明されています。
講座内に実験デモがついており、理論式が実験検証がされる等、日本文化の世界での位置づけ、考え方の違いも見えてきました。

[7] MIT 6.012 - Microelectronic Devices and Circuits Lecture 7
- Bipolar Junction Transistors - Outline (外国のレベルを知るためにお勧め)



国内の専門書/教科書は大学用教科書を含み読みましたが、いまのところ実用になるものが見つかっていません。
それらは時代遅れの文献・書籍が多く、また、理論式が正しいかどうかを実験で確かめて、誤りがあったら、理論や理論式を修正する(少なくとも実験式は作る)というフィードバックが行われておらず、理論を精密化し、専門書を改訂する、という循環経路が、国内の設計文化としてこれから構築する必要あるように認識しました。

このままでは、電子回路だけでなく、日本国内の文化圏全般で、思考停止状態のまま、一歩も先に進めないと痛感しています。
テレビや新聞は、ずっと前に時代遅れとなった国内文化を繰り返し自画自賛する傾向が見られ、これらのメディアを見ていると、海外の文化の急速な進歩状況がわからなくなるように思います。

2015年11月15日日曜日

アナログPSN方式SSB変調回路用 Poly Phase Filter ( 90 deg. Shifter) 利得・周波数特性の補正実験

アナログPSN方式SSB変調回路用 Poly Phase Filter ( 90 deg. Shifter) 
利得・周波数特性の補正実験

(1) 300〜3KHz Poly Phase Filter の利得、位相特性 ・・利得・周波数特性の補正前

300〜3KHz Poly Phase Filter の利得が、周波数が高いほど利得が減衰し、約900Hzで
ー7[dB]と大きめの利得減衰が見られます。
(声が高くなると音が小さくなり、低音が強く出やすい。)

(2)300〜3KHz Poly Phase Filter の過渡解析特性 ・・・利得・周波数特性の補正前



振幅電圧が4相出力とも一定になるように、オペアンプ741のオフセット調整を行いました。


(3) 300〜3KHz Poly Phase Filter の利得、位相特性 ・・・利得・周波数特性の補正後
300〜3KHzで、利得が一定になることを目指し、前段OPアンプ741にHPF(High Pass Filter)を構成しました。利得特性はかなり改善されました。


(4)300〜3KHz Poly Phase Filter の過渡解析特性 ・・・利得・周波数特性の補正後

HPF効果で利得特性は改善されましたが、4相出力電圧の振幅がばらつく性能劣化が見られます。実際に音を聞かないとこの特性が実用レベルかどうかはわかりませんが、性能は劣化しました。

ここで出力電圧の振幅がばらつく原因は、2個のOPアンプ(LM741)がオフセット電圧に非常に敏感で、初段のHPF動作特性を変えただけでも、振幅電圧の中心電圧が大きくシフトしてDC増幅されるのためであることが判明しました。

対策は、OPアンプ2個のオフセット電圧を調整しなおすだけで対応可能なことが判明しました。


(6)300〜3KHz Poly Phase Filter の利得、位相特性 ・・・利得・周波数特性の補正(2回目)
 (3)のHPFの特性を遮断周波数20[Hz]から、300[Hz]に変更し、90度位相シフトの領域外の300[Hz]以下の周波数成分を減衰させ、音質改善を試みました。

300[Hz]以下の信号を弱くすることで、位相がずれた変な低音を弱くするようにしました。


(7)300〜3KHz Poly Phase Filter の過渡解析特性 ・・・利得・周波数特性の補正(2回目)


 (6)でHPFの遮断周波数を300[Hz]に変更する副作用として、OPアンプ2個のオフセット電圧がずれ、そのオフセットDC電圧が増幅されて、出力電圧がシフトされるため、同オフセット電圧を再調整し、この問題を解決しました。


(8)300〜3KHz Poly Phase Filter の課題

PSN方式SSB変調回路に使うには、設計帯域外の20Hz〜300Hzで正確な90度位相シフトが得られない本質的課題を解決するのが困難です。[※1]

この位相制御には、デジタルDSP信号処理がより実用的と思われます。


参考文献

[1] ポリフェーズPSN(PPPSN)の基本回路と私が製作した12ポールPPPSN
http://jh1dtx.o.oo7.jp/PPPSN.htm
  RC定数の変更で、PPFの大きな特性改善がされた模様です。

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LM741 OPアンプ トランジスタモデルとspiceモデルの特性比較 

LM741 OPアンプ トランジスタモデルとspiceモデルの特性比較 

(1)非反転増幅回路 利得10倍(20dB) トランジスタ構成モデル [1]

スプリアスはありますが実用上問題無い期待利得が得られローノイズ特性となりました。



利得特性、位相特性も実用上問題無い結果となりました。
位相曲線の帯域外にゆるい変曲点が見られます。
(実用上問題ありませんが、741サブサーキットモデルとの特性差が出ました。)


(2)非反転増幅回路 利得10倍(20dB) オペアンプ・サブサーキット定義構成モデル

実用上問題無い低周波増幅ができています。


利得特性も位相特性も綺麗なカーブです。



(3)ウィーンブリッジ低周波発振器 トランジスタ構成モデル [1]

スプリアスはありますが、実用上問題ないレベルになっています。


参考資料
[1] Liner Technology社 LTspice教育用741 OPアンプトランジスタ構成モデル

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単3乾電池1.5Vで動作するトランジスタ1石低周波アンプ回路(2方式)

単3乾電池1.5Vで動作するトランジスタ1石低周波アンプ回路(2方式)


単3型乾電池 1.5V で動作できるトランジスタ1石低周波アンプ回路について、2方式の性能比較を行いました。

(A)方式A  
書籍「トランジスタ回路の設計」[1]を参考にして、トランジスタを2SCR372(ローム社)で過渡解析と、AC解析を行いました。

(B)方式B
月間誌「トランジスタ技術 2015年11月号」[2]を参考にして、トランジスタを2SCR372(ローム社)で過渡解析と、AC解析を行いました。

(1)アンプ方式A, 方式B 過渡解析の比較

方式Aの特徴は、ベースのバイアス回路にシリコンダイオードの順方向電圧降下約0.6Vを利用し、バイアス電圧の安定化を図った工夫が見られます。

1KHz 10mV サイン波の入力では、出力電圧につき方式(A)は、振幅電圧の+ー方向にずれが見られ、方式(B)は対称なる特性が得られました。

ノイズレベルは、方式(B)が方式(A)より約ー40[dB]ノイズフロアレベルが低い(良好な)結果になりました。


(2)アンプ方式A, 方式B AC解析の比較

低周波領域で、方式(A)が利得が少し高い結果になりました。
利得に関しては両者とも+10[dB]〜+20[dB]で実用範囲です。
位相特性も問題ありません。

(3)コスト
回路構成は方式(B)がシンプルで、部品コストは方式(B)が有利です。


参考資料:
[1]定本 トランジスタ回路の設計 2004年7月1日(第20版)CQ出版社
[2]トランジスタ技術           2015年11月号                       CQ出版社

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2015年11月14日土曜日

多連式(3段〜6段)巡回点灯式 (新方式) 電子ホタル

多連式(3段〜6段)巡回点灯式 電子ホタル

(1)3段式電子ホタル

インターネット上の記事を参考にして、3段式電子ホタル回路を構成しました。


ショットキーダイオードを使った回路(1)では、LED 3個の点滅は行われていますが、LED電流に細かいヒゲ上の信号が現れ動作が安定していないようです。

(2)4段式電子ホタル

 回路(1)と同じ方式で、4個のLED点滅回路を構成しました。



回路(1)の方式では、LEDが増加するにつれ、点滅の条件設定が困難で動作不安定です。


(6) 5段式 電子ホタル

回路(1)の方式では、LEDが増加するにつれ、点滅の条件設定が困難で動作不安定で、5個までのLED点滅が限界となりました。



RC時定数設定が困難です。動作はしていますが、時定数の設定が自由度が無く、希望する点滅周期を得ることができません。特定周期でのみ、点滅動作が可能でした。


(7) 6段式 電子ホタル

回路(1)の方式で、LEDを6段に構成しました。


LEDの点滅周期を決めるRC回路の時定数設定がうまくいかず、回路動作が不安定で、点滅は途中で停止してしまいました。

(7) 改良式 6段式 電子ホタル

 ショットキーダイオードの代わりに、汎用スイッチングダイオード1N4148に回路を変更したところ、LED電流のヒゲ状信号がほぼ消え、安定してLED点滅動作が可能になりました。RC時定数設定も自由になりました。

スーパー・カーで話題になったナイトライダーのように巡回して点滅する通称 ”Lチカ” が可能になりました。




(8)改良式 2段式、3段式 電子ホタル

LED 2個、または3個でもLED点滅動作できることを確認しました。







応用:
・LEDを使った電飾の分野で利用できると思います。
(ただし、本回路は量産時の再現性を保証するものではありません。)

課題:
TRや抵抗で消費される電力が多く、消費電力の無駄が多いので、別方式による省電力化設計が必要です。