2015年10月31日土曜日

星見から天体観測に使えるソフトウェア

GoSkyWatch Planetarium - Astronomy Guide to the Night Sky

お子さんから大人までやさしく使えるタブレットパソコン用星見ガイド、星図ソフト


無償ダウンロード 天文ソフト/iOS 用, AndoroidOS 用

10 Free Astronomy Apps for Stargazing/iOS or AndroidOS

iOS, Android OSに対応

Redshift
優れた星図+シミュレーションソフト(パソコン向け) 

国内の星図+シミュレーションソフト


2015年10月29日木曜日

「電子回路で観測される分岐現象」の動画を見て



「電子回路で観測される分岐現象」の動画を見て
僕の反省の日々


「電子回路で観測される分岐現象」/ (C) Youtube


僕は、アルバイトでやっとさ買ったPC-6001(約13万円)のプログラムをラジオカセットテープに録音して、(AFSK 1200BPS)カセットテープをラジカセで再生すると、この動画の51秒あたりの音のようなものが聞こえていました。


何度も失敗した後、独自の方式で、それをFM電波でアナログ伝送すると、受信側FMラジオには送信したプログラムが完全にエラー無しに復読され、プログラム伝送実験がはじめて成功しました。

難しかったのは、

(1)パソコンが出すノイズの影響を取り除いてデジタル変調電波を送信すること。
(2)受信側では、パソコンの出すノイズを取り除いて、エラー無しで、デジタル信号を復調解読すること。

これら両者の両立。


プログラムを電波で遠方へ送るのは最初にやりたかったマイコン実験なので、成功時はたいへん感動しました。はやめに出版社に実験結果記事を送るも長い間保留、書籍記事に発表されたのは1985年。掲載まで実に4年もかかりました。


1985年、この時、米国では既にHDLCデジタル通信(エラー訂正、リトライ手順付き)が実用化されており、電波でプログラムやデータを送れるTNC(Terminal Node Controller)も発明され、世界中で大ヒット。インターネット普及よりずっと早く、世界のアマチュア無線家らは世界中を電波でつなぐパソコン通信がはじまりました。(AFSK 1200BPS/ AX.25 プロトコル) 日本でもタスコ社(もっぱら冗談でタコスと呼ばれていました。)のTNCが大ヒットし、430MHz帯でパソコン通信ネットワークが出来ました。
その電波によるデジタルネットワークでは、電子メール、掲示板、プログラムアーカイブ(バイナリデータファイル)が使えました。(SSL/TLSを除く今のインターネットでできる機能の殆ど)この時、携帯電話はまだありませんでした。


まもなく、日本初のアマチュア無線衛星 FUJI (JAS-1)打ち上げが、H-I ロケット最初の打ち上げで成功。人工衛星 FUJI/JAS-1は、本体衛星(大きく重い鏡のような球体)との相乗りで地球周回軌道にのり、世界ではじめてデジタル衛星通信をPSK 1200BPSパケット通信で実現しました。

僕は、このデジタル衛星に情けなくも接続だけできましたが、通信が衛星マイコンと接続後、通信内容の表示が先に進まない現象に悩んでいました。(改良した人工衛星軌道計算プログラム、通信アンテナ衛星軌道追尾と、ドップラーシフトは自動周波数制御(デジタルAFC)追尾に成功。後にその原因はTNCにバグがあることがわかりました。(バグは自分では直しようが無い。))


ところが50億円もの巨費を投じた衛星通信技術は、まもなくマイクロサットと呼ばれる弁当箱サイズのデジタル通信衛星がESAアリアンロケットからいちどにいくつも打ち上げられ、これらおどろくほど安価な衛星信号はFUJI/JAS-1よりずっと強力で安定でした。日本は50億円もかけたものの何か仕事のしかたを誤ったのかも・・・。


日本(NASDA/JARL)はあっという間に米国AMSAT/ヨーロッパ宇宙事業団ESAに追いぬかれました。このころだったか、米国の技術者がNASDAに来たときに言った言葉が報道されました。


 ”米国の30年前に匹敵するような熱意を感じた。素晴らしい。”
(暗に日本の技術は30年遅れてますよ。(頑張ってね。)・・・とのアドバイス。)


H-Iロケットは2段式ロケットで、2段目切り離しとアポジモータ点火のタイミングは火縄式(ひなわしき)という確実ではあったものの原始的な技術的に遅れた安全策?がとられました。
この時、欧米では既に電波での電子式誘導制御が行われていました。

どうも日本では失敗してもその成果を自己満足・自画自賛する傾向が見られます。誰も褒めてくれないと自分で褒めるしか無くなるのかしら? そうしないと予算ももらえない? 成果が出ない研究開発に誰がお金を出すのとか?? 研究成果の殆ど出ていないISSから抜けるに抜けられない?
実際には世界から文明がかなり遅れていることを知らないでいることが多いような気がします。

Return to INDEX

2015年10月25日日曜日

百円ラジオをLTspiceで設計・再現する

百円ラジオをLTspiceで設計・再現する
Noboru, Ji1NZL Oct.25, 2015


1. このラジオの特徴


概要:
(1)極めて安価、小型、百円ショップで2000年過ぎ頃発売され人気商品として大ヒットした。
(2)その後は、ラジオマニアでは壊して遊ぶ人が多くいたが、実用に長く使った話を聞かない。


2. 性能
(1)高感度、アンテナ無しでAMラジオ放送は十分な感度で聞ける。
(2)音質は好みもあるが、あまり良いとは言えない。
(3)一時期使っても、長期利用には向かないかもしれない。
(利用上の不満が出てくる。)


LTspiceによる設計の実例
(最適化はできていません。設計上の多くの課題があります。
端子名AF-OUT重複-> 出力信号成分悪化)

(改訂版: 端子名AF-OUT重複を訂正。->出力波形ほぼ正常)




3.回路の特性

(1)3Vの低電圧で動作できる。
(2)高感度。
(3)音質は良いとは言えないが、使うことは可能。
(4)旧式のスーパヘテロダインラジオなので簡単に設計・製造できると思われがちだが、実際の設計は非常に難しい。
(5)回路の少しの変更で簡単に異常動作する回路になってしまう。その修正がとても難しい。
(6)OSCコイルとIFTコイル部品のモデル化が難しい。
OSCの発振条件と、ミキサー回路の周波数変換動作を両立させる解を求める方法が知られていなかった。
(7)OSCコイルとIFTコイル部品が既に安定動作が約束されたものが市場にあったので、このラジオが出来たが、もし既存のOSC/IFTコイル部品がなかったら、このラジオの設計は失敗した可能性が極めて高い。
(8)ベース帰還型OSCが100円ラジオの原型回路だが、その動作が安定しないので、エミッタ帰還型OSCに回路変更した。(ベース帰還型OSCの動作再現はここでは現在できていない。
(9)スーパーヘテロダイン式ラジオの設計手法は、現在まで確立していなかったが、このことは殆ど知られていないと考えられる。同設計手法は(難しいために)できないまま放置されてきたと考えられる。
(10)この回路方式は電気的に絶妙のバランスで動いているが、回路間の電気的依存関係が強く、ちょっとの変更で全く動かなくなる非常にsensitiveな特性を持つ。
(11)現在の市販スーパーヘテロダイン式ラジオキットは、設計方法がわかっていない影響からか、未だに異常発振するものが市販されている。(量産時の再現性も検討されていない可能性もある。)
(12)IF AMPは一段増幅では無く、最低2段はとらないと周波数変換してハイゲインをとれるスーパヘテロダイン方式をとるメリット・効果は薄れてしまうので、それならばRF 一段やレフレックス方式で十分で、設計もすっきりする。


他、たくさんのことが新たに分かりましたが、時間の都合で省略します。

Return to INDEX

2015年10月24日土曜日

オペアンプ差動回路で周波数変換はおこるか?


トランジスタやFETは、入力に周波数の異なる2高周波信号を入力すると、周波数変換された信号が現れることがスーパーヘテロダイン式ラジオ等でも良く知られています。
(これは動作条件を適切に設定することで1石でも乗算回路動作が起こることを事実証明しています。(ただし乗算の性能品質はあまりよくありませんが。))

一方、オペアンプは差動増幅演算なので、乗算演算ができません。
このため、周波数変換動作は発生しないはずです。

実際に周波数の異なる2つの高周波電圧を差動増幅式オペアンプに入力したら何が起こるでしょうか?


上図では、2MHzと1.5MHzを入力し、出力に0.5MHzまたは3.5MHz成分が現れるか調べました。
結果は、理論通りの動作で、周波数変換動作は起こりませんでした。

楽器のギターの弦を2本鳴らしてチューニングをとるとき、そのうなりの音を聞きながらうなりが無い澄んだ音になるようにした経験を持つ人は多いと思いますが、オペアンプでは、このような”うなり”とか”ビート”と呼ばれる空気の振動で起こる現象は起こりませんでした。

(従来まで(現在でも)、ラジオや電気の専門書ではミキサー回路の動作説明には、この空気中の”うなり”現象が説明にさかんに使用されてきています。

しかし現実の電気回路のミキサー回路では、アナログ乗算回路の電気的位相角度回転現象が起きていることで異なる2種類の周波数電圧波成分が発生するのに対し、空気中の音波に見られる”うなり”現象は、実は、音波の重ねあわせ現象で発生しており、両者を同一の物理現象とは考えにくいことが、上記のシミュレーションや理論からも分かりました。)


乗算器・ミキサー回路についての補足情報:

乗算器としての周波数変換器(ミキサー)の機能と概念

日本国内では電気回路、ラジオ・通信機関連の専門書の書籍が多数出版されてきたそうですが、ラジオ内部に使われているミキサー回路が乗算器回路であることを今までうまく説明してきていないように思えます。

僕が高校生の数学I初期、虚数が出てきた時は、大変残念なことに、「虚数は実際には存在しない数字」と習ってしまいました。この僕達の重大理解ミスは先生方へ与えられた教育に関する法律(おそらく教育指導要領)の間違いがおおもとの原因だったと知ったのはだいぶ後でした。この日本の教育文化が、いかに現在まで電子回路設計技術の遅れを引き起こしているか、この教育指導ミスが引き起こしてきたあまりにも長年の普遍性を思うと、その重大な結果はたいへんに残念です。(先生がたが女将にものが自由に言えない様子が伺えます。)

ギルバートセル乗算器が発明された年は随分古く(1968年)、この時既に、欧米では、乗算器が複素数平面上の交流ベクトルを回転させる概念が知られていたと考えられます。ところが、僕がラジオ専門誌を読みだした1970年ごろから今現在も、ミキサーが乗算器と説明されたことは無く、周波数変換器、ミキサーという用語が、何回も何回も、繰り返し繰り返し使われており、複素数平面上の交流電圧を乗算するときの位相角度回転の概念が書かれた書籍を未だ見たことが無いのです。

(この乗算器の複素数電圧ベクトル回転の概念を知らないと、周波数変換の原理は一生理解できない重大な状況に陥ります。)

こうした専門書籍に関しても、非常に長年(半世紀以上)の電子回路設計を失敗させてきた過失責任はあまりにも重いと考えられます。思考停止し成長が止まり、情報が時代遅れとなっている専門書籍を繰り返し読んでいても得るものは残念ですが無いかもしれません。僕達は、これから改善を急ぐ必要があるように思えます。

スーパーヘテロダインラジオがいつ発明されたのが僕は知りませんが、現在でも未だに、トランジスタ式スーパヘテロダイン式ラジオのミキサー部には、ギルバートセル型乗算器は使われていません。

信じがたいことながら、メーカや専門誌を信じ僕らがトランジスタで長年苦労してきたコレクタ変調AM送信機も、ギルバートセル型乗算器を使用すれば、それこそ驚くほど簡単に高品位のAM変調が実現することが、実に今頃(2015年9月)になって確認されました。
(国内ではトリオ社が低電力変調実装は通信機TS-600が最初でしょうか。)

なぜ、このように日本だけが知に対する不遜な状態に陥ってしまったのか、あまりにも長い間の設計ミス、その過失責任の重みを深く反省しなければならないように思います。

世界を変えたのは、DBM ICの発明でしょうか?(SN76514がその初期製品?)

(DBM ICは日本では東芝製だけ? あるいはかろうじてJRCかな?
これらも特許回避はできたのかな? 
この水準はあまりにも情けないように感じます・・・Orz。 )

参考文献:

乗算器(ミキサー、周波数変換回路) 




2015年10月17日土曜日

FMレシオ検波式ダイオードラジオの実験

1975-1977年あたりにFM通信機やFMラジオの検波部に使われていたレシオ検波回路動作を実験しています。
残念ながら、以下の通り、現在のところは、80MHz受信で1KHz変調波が全く復調されていません。原因を検討中です。


この回路は天才的回路で、僕は実回路で10.7MHz IF段に使用して正常動作することを1970年代の終わりごろ確認しています。しかし動作理論が私に関して今もはっきりしていません。(当時は動けば良いとしか考えませんでした。)

このレシオ検波方式は現在ではラジオにも通信機にも利用されておらず、ワンチップICラジオ等にはIC内にFM復調回路(モノラル+ステレオ)が組み込まれています。内部を調べようとするとほぼブラックボックスとなり、実現が容易ではないことがわかりました。AM検波を越える難しさを感じます。ワンチップICラジオの実現前は、モトローラ社のIC MC3357が盛んに使用されました。


解析と改良中です。理論式が導ければ曖昧さが無く容易に理解できるのですが、ネットで読む図と文章は曖昧で、僕には理解が難しいです。
出力が出始めてきましたが、これでは試行錯誤法で設計効率が悪くNGです。


Feb.9, 2016  
LTspice グループのモデレータ Helmutさんが、上記レシオ検波回路の再設計を行って下さいました。これは困難な課題で、今まで知られていない優れた設計手法による成果です。
下のように、FM変調変調 1KHz のサイン波が、期待通りにうまく復調されるようになりました。
Helmutさん、関係LTspice グループメンバー皆様のご協力、優れた知恵に敬意と、感謝の気持ちを表明します。

Helmut of LTspice Group moderator on Yahoo.com re-designed it successfully.
It's great !
It works very well.
Thank you, Helmut and related members on LTspice group.
Noboru



課題:
(1)復調信号の過渡電圧電圧式の導出
(2)利得関数、位相関数式の導出と、グラフ作成

FMレシオ検波回路の実装回路図例 松下電気社製 RJX-601 
(Copyright by Matsushita Denki Inc.)


改訂:
2016/3/5
・FMレシオ検波回路の実装回路図例 松下電気社製 RJX-601 追記






2015年10月14日水曜日

乗算器(ミキサー、周波数変換回路) 参考文献

乗算器(ミキサー、周波数変換回路) 参考文献

MUX DBM Multiplier IC products
HFA3101
SN76514N
MC1496G/P
TA7358P
SN16913P
SA602, NE602
SA612, NE612


ミキサ回路の設計


ギルバートセル乗算回路


Digital RF技術の基礎
東工大 大学院理工学研究科 松澤 昭さん
http://www.ssc.pe.titech.ac.jp/publications/2008/matsu/matsu_MWE_081123_print.pdf
通信機デジタル化の動向
P43-59 実際のミキサーはスイッチで電流経路を切り替えることで実現する
















アナログ乗算器と周波数変換の原理・計算式(Copyright by 東工大さん)

乗算器実装例 KX3 SDR通信機のプロックダイヤグラム 51頁


電子回路基礎 新原 盛太郎さん
各種FM復調方式あり 9.35 9.36 式


アナログ集積回路の基礎知識 
群馬大学 小林 春男さん




電子工学用 数学の基礎知識


フーリエ変換他
ラプラス変換で「微分方程式を解く」方法


RLC過渡現象をラプラス変換で解く方法


RL直列回路などの過渡現象の解き方


直流のRL回路やRC回路、ラプラス変換を使用した過渡現象の解き方


高校数学の基礎問題

2015年10月11日日曜日

高品位低周波正弦波(サイン波)発振器 Ween Bridge オペアンプ構成のテスト

AGC制御付きで発振電圧の振幅自動制御機能を持つウィーンブリッジ式低周波正弦波発振回路を試しました。
スプリアスが非常に少ない高品位の正弦波が得られ、周波数純度が高く、振幅電圧もAGC制御で安定させるというオペアンプによる優れた発振回路です。

AGC制御のために、発振開始時間が遅れる欠点があります。断続されるトーン発生にはAGCを高速制御する必要があるかもしれません。



リニアテクノロジ社の学習用ウィーンブリッジ回路。この周波数純度は驚異的ものです。



発振周波数を高くするとスプリアスが出てきます。実用上は全く問題ないレベルです。




波形を拡大して表示。綺麗なサイン波です。



AGC電圧の変化を観測。







LM386を使ったウィーンブリッジ回路
周波数純度はあまり良くないが、IC一個で低周波サイン波が発振できる。



オペアンプLM741 矩形波発振回路をLPFでサイン波に近づける発振回路
周波数純度は良くないが、WeenBridgeより高速の発振立ち上がりができる。
音質は悪く非常に耳障りな音になる。(過渡解析でも出力波が歪んでいる。)




2015年10月10日土曜日

VCH アンテナ 7MHz用の設計

移動運用にコンパクトで効率良く飛ぶと評判のVCHアンテナをMMANA アンテナシミュレータ(Designed by Mr.Mori/JE3HHT(C))を使用して7MHz用に設計しました。

設計データをテキスト形式で以下のGoogle Driveで共有しました。

VCH Antenna for 7MHz/40m band (Original)

VCH Antenna for 7MHz/40m band (Optimized)



アンテナ全景と放射電流の様子


設計データ

SWR特性

放射パターン特性


オペアンプによる差動アンプ 0Hz-2MHz対応(電圧利得40dB)

オペアンプ LT1359による差動アンプを構成しました。
増幅周波数範囲: 0Hz-2MHz  
電圧利得:    40dB(x100倍)

(1)過渡解析結果
  2MHz 1mVpepの小信号正弦波電圧を入力し、出力波形を過渡解析

電圧利得40dBの高い利得が、優れた純粋な歪みの少ない波形で出力されています。
1mVpep微小電圧入力でS/N比が実に100dB近くもあります。

(2)AC解析結果

周波数範囲:0-2MHz で平坦な電圧利得40dBが得られています。
位相は反転した180度でほぼ一定です。

Return to INDEX

2015年10月8日木曜日

【朗報】スーパヘテロダインラジオの新しい設計法

比較的最近の汎用トランジスタ2SC1815(hFE=100以上)を使って、現在まで確立していなかった1970年頃のスーパヘテロダインラジオ(hFE=30のころ)の設計法が開発されました。

1970年頃のスーパヘテロダインラジオ(hFE=30のころ)のラジオの設計法は、試行錯誤のコイル巻き直し、繰り返し実験と一般の人では購入できない高価なオシロスコープ波形観測により、膨大な時間と費用をかけて手探りで設計がされていたと推定されます。

このためか、現在でも当時のラジオ回路を再現しようとすると、hFE=30と低い電流増幅率のPNPトランジスタであるにもかかわらず、異常発振になやまされる事例が未だに再現して続いているのがネット情報で確認されました。
(例:チェリー トランジスターラジオの修理 CK-606のトラブル退治

こうした(長年解決されていなかった)設計課題を解決する新しい確実な設計方法が開発されました。

この設計法を使うと、以前、このブログで書いた異常動作するスーパーヘテロダインラジオが好調に動作できるようになることが判明しました。

以下の実例は、この確実な設計法が確立された朗報となります。


AM変調ラジオ電波信号(赤)、OSC発振信号(青)、IF信号(緑)と、そのスペクトラムです。安定したOSC発振と、綺麗なIF周波数455KHzが得られています。



受信されるAM電波信号、変換されたIF信号の周波数成分を拡大表示すると、キャリア、LSB、USBがきちんと分離されています。

Oct.17,2015 追記:

AGC付きIF AMP部分を乗算部に追加構成し、Mixer 1Tr +IF AMP 2Tr のスーパヘテロダインラジオのシステム動作が成功しました。(2SC1815 3石式 低周波アンプ無し)
ただし、この回路は絶妙のバランスで動作する奇跡的回路で、Trモデルにも非常sensitiveな特性があることが判明しました。

この回路は発明以来現在まで設計法が確立されていなかったと考えられ、現在の市販ラジオキットも設計上の問題を解決できていないという現在状況(2015現在まで)と、この結果を得るのは施行錯誤法ではほぼ無理で、公知ではない知られていなかった設計手順を習得する必要がありました。(課題として手応えの非常に重い難しさを実感できます。



おそらく市販の8石トランジスタ・ラジオの市販キットは、利得過剰+設計不良でまず正常動作は無理と思われます。2SC1815はhFE=100を軽く越えるので、従来のhFE=30程度のPNPトランジスタを置き換えただけの設計回路では利得過剰で異常発振すると推測します。



2015年10月4日日曜日

クアドラチュラ位相検波方式の位相復調品質改良方法

Noboru, Ji1NZL

以下のリンク記事で示した位相変調電波の復調信号で発生する復調歪みを無くす改良復調方式を考えました。

"How can I design Quadrature FM Demodulator / Detector ?"

http://ji1nzl-official.blogspot.jp/2015/09/how-can-i-design-quadrature-fm.html

この記事で、LPF(Low Pass Filter)から出力信号は、

Vout = -(U1^2/2)*cos(θ(t))  ・・・(1)

となることを示しまた。

式(1)の信号を位相-90度シフト回路を通過させると、(1)式は、次のVout2信号に変換される。

Vout2=-(U1^2/2)*cos(θ(t)-π/2)
=-(U1^2/2)*sin(θ(t))・・・(2)式
-(U1^2/2)*θ(t)  ・・・(3)式(条件:θ(t)≒0での近似式)

すなわち、クアドラチュア位相検波信号は、式(3)により近似されて位相信号を復調できそうである。(近似式のクアドラチュラ検波)

一方、θ(t)が大きくなってくると、近似誤差の歪電圧 -(U1^2/2)*(sin(θ(t)-θ(t)) が発生すると予想される。



y=sin(-1)(x) =arcsin(x), y=sin(x) と y=x の誤差


この歪電圧を発生させないためには、Vout2信号の振幅電圧を±1Vpepに変換後、三角関数の逆関数sin(-1)演算を行えば良いので、

式(2)の信号を振幅電圧を±1Vpepに変換後、sin(-1)演算をすることで、受信電波に含まれた位相情報θ(t)を歪無く復調できる。

このように改良したクアドラチュラ位相復調方式の実現方法は、

①Vout信号をAD変換した後に、CPUで-90度位相シフト演算を行い、 -(U1^2/2)に振幅制限増幅(リミッター処理)をして、さらにsin(-1){arcsin(x)}演算を行い、D/A変換してアナログ音声信号にする。

➁Voutアナログ信号を-90度位相シフト演算回路を通過させてから、 -(U1^2/2)の振幅を±1Vpepにs振幅制限し、sin(-1)演算するハードウェアを構成し、(CPU信号処理を行わずに)直接復調信号を生成する。

を考えた。

①、➁の復調方式を、ここでは”改良クアドラチュラ位相復調方式”と仮に名づけた。

課題:Oct11, 2015 追記
・-(U1^2/2)の振幅を±1Vpepに振幅制限(リミッター処理)するアナログ処理方法を調査中。
振幅電圧値の認識方法を検討中。
 (アナログ除算回路は高価なので利用を避けたい。)

改訂:
2016/1/9: y=x, y=arcsin(x) の誤差グラフ追加。振幅制限処理の記述修正。
2016/1/6: y=x, y=sin(x) 関数間の誤差を、上記グラフに追加修正。

Return to INDEX