2015年12月27日日曜日

ULTRA7 豆電球星人の侵略

豆電球の実験(中学二年生理科)


豆電球星人は激怒していた。
”なぜお前らは実験の準備をしていないのか!”
それはとても立派な理科の先生だった。授業と言えば毎日実験ばかりで、僕らはその教育に苦しんだ。先生は毎日をご立腹でいらして、僕らには教科書に書かれたことは何も教えることも指導もされてなかった。”とにかく実験をやれ!”と怒鳴られ、おっかない顔で脅され、恐怖心に支配された僕達は必死に頑張っていた。


豆電球の抵抗値は、流す電流値で変化してしまう。豆電球はその電気的特性ゆえ、オームの法則に従った一定抵抗値であることはできない性質を持っている。このためオームの法則を豆電球点灯の電圧と電流から導き出すことは、中学生には難しい問題である。しかし最初に結論ありき。オームの法則は教科書に書かれており、先生は、豆電球を複数使って、オームの法則が成り立つ実験結果を出して発表することを僕らに要求された。


僕らは困った。
まずは実験器具が何も無いのだ。豆電球も電池も測定器、配線材料も・・・何もない。それらの実験機材は実験室隣の倉庫である理科準備室にあったのだが、豆電球星人はその存在を秘密にしていたのだ。実験の準備ができなければ、僕らは全身全霊をかけたこっぴどい怒鳴りを受け、激しく虐められることになる。


僕らは班長に指名されていたので、すべての責任は班長達にかかっていた。友達が何人も僕の家に集まって来てくれていたのは今にして思えば、あの剣幕に対処するには実にありがたいことだった。学校が終わると僕はその友達らといっしょに電気店を市内を全部まわって、豆電球、リード線等、6班分を親からもらったお金で買ってきた。


だが、電圧計と電流計は、さすがに街の電気屋さんには売っていない。あったとしても高くて買うお金が僕らにはなかった。かろうじて僕は(針式アナログ)テスタを一個だけ持っていたので、これを学校に持っていくことにした。しかし、それには問題があった。テスタ一台では、電流と電圧を同時に測定することはできず、電圧と電流の測定時には、テスターレンジを変え、かつ配線を電圧測定と電流測定の度に交互に変更する必要があったのだ。それでは測定時の回路実験条件が異なってしまう。僕はその実験条件不一致問題で怒鳴られることを恐れていた。


その後、友達がどこから聞きつけてきたのか、理科準備室に実験装置器具が各種置いてあるというのだ。だが鍵がかかっていて準備室に入れないので、その測定器の存在を確認できない。どういう経路かわからないが、ある友達がその理科の豆電球星人を回避して、準備室の鍵を学校の他の先生から借りてきた。僕らは密かに準備室に忍び込み、電流計と電圧計を6班分持ち出し、理科実験室に移動して実験用机上に配置した。電源装置は小学校では理科室のガラス棚にあったのだが、中学校には無かった。このため、僕らは、単一電池をたくさん買ってきて、電源装置の代わりにした。


実験は、みんなで配線するが、手を出せない人も出てしまう。電池の直列個数の電圧x豆電球の個数の組み合わせで、電圧計、電流計の値を読み取り、”抵抗=電圧÷電流”(R=V/I)の式に合うように、プロットした測定点のばらつきが平均するよう、比例するI-Vグラフを無理やりでっちあげて書いた。
しかしこれは本当はそもそも間違った教育だった。電池の個数を固定して、電球の個数を増やしていくと、だんだん電球は暗くなってくる。フィラメント温度が低下してくるわけだから、電球の抵抗値はだんだん下がっていたはずなのだが、無理やり比例のI-Vグラフを書かなかればならならない結論を求められていたので、そんなことを考える余裕はない。教科書にも豆電球の抵抗が電流値で変化する特性は、何も書かれてなかった。


この電球を使ったオームの法則の中学教育は、後の高校3年の物理で致命的なミスに気づくことになった。国立大学試験の物理で、豆電球の電圧対電流のグラフが直線になっていない曲線グラフから、抵抗値がどのように変化しているかをグラフから読み取り、与える電圧で変化する豆電球の抵抗値を計算することができなくなる混乱する罠にはまったのだ。
あの中学理科教育での豆電球の実験は、豆電球の抵抗は一定で変化しない、という思い込みを必然的に脳裏に深く植え付ける。その先入観から、生徒は問題の落とし穴にはめられれる結果を引き起こしていたのだ。



関連資料:
豆電球とオームの法則
http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/AA11868267/13482084_63_7-11.pdf

電球が光るしくみ

光源の物理1(熱放射)



光源の物理1 続(白熱電球)


https://www.google.co.jp/webhp?source=search_app&gfe_rd=cr&ei=Ti31Vpy9K6SL8QfPuZboDA&gws_rd=ssl#q=%E8%B1%86%E9%9B%BB%E7%90%83+%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87&start=10


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ULTRA7 食塩水星人の侵略 (SF: Science Fiction)

食塩水の電気分解実験 (中学校二年生理科)


食塩水星人は激怒していた。
”来週は食塩水の電気分解の実験をやるから準備しておけ!  炭素棒は電池の中に入っているから、電池の中から炭素棒を全班分だけ取り出して来なさい。”
食塩水星人の命令により、僕らは、僕の家の庭に集合。単一電池を12本用意し、それをペンチとニッパと金切りハサミで切断し、電池内部から炭素棒を取り出した。炭素棒はとりだしたが、炭素棒にはんだがつかず、銅線(リード線)がつながらない。
施行錯誤の挙句、僕は、2つの方法を見つけた。


➀ 電池のプラス電極側には金属端子が炭素棒をキャップするようについている。このキャップをしている金属電極部は、ヤスリで削って、銅を露出させると、その露出した銅部分にハンダがつくので、このようにして炭素棒を、食塩水の電気分解に使えるものに仕立てることができる。


➁ 既に炭素棒のキャップを外してしまった炭素棒は、端を少し割って、ざらざらとした面をつくり、そこに大量の溶かしたハンダを密着加工することで、電極をかろうじてついた状態にする。(ただし、少し電線をひっぱれば、ボロっとはんだは炭素棒から剥がれてしまうので扱いは慎重を要した。)


こうして僕達は、炭素棒を6班分、12本製造した。
ところがどういうわけか、その数日後、理科準備室に、食塩水の電気分解装置が隠すようにしてあったことが発覚した。こんな装置を隠しておいて、僕らに炭素棒を用意させるとは、食塩水星人はいったい何を考えていたのだろう。しかし僕らは怒ったりはしなかった。しかし、苦労して製造した12本の炭素棒はその出番を失ってしまった。


それは大変な損害だった。一ヶ月後、それら炭素棒電極の製造に使った父の多くの工具は、電池の電解液で腐食しボロボロになり全て使えなくなっていた。しかし父が怒ることはなかった。
そもそも電池の中の電解液が金属を強く腐食するという化学的性質を僕らは知らなかったので、結果的に父の多くの工具を、殆ど使えない状態にしてしまったのだ。


もし、僕が理科の先生だったら、電池の電解液が金属を腐食させる性質は当然知っていたろうし、まして、電気分解の実験装置を生徒の見えない場所に隠してしまう、などというような陰謀を企むことはしなかったろう。

最初の理科の中間試験が返されると僕は愕然とした。70点しかとれていない。今まで間違いの無い答案を続けてきた僕にはショックだった。そのうち誰が気づいたのか採点ミスがあるらしいということで、僕も回答をチェックすると、たくさんの採点ミスがあり、採点ミスを取り除くとなんとか90点までは回復できた。僕らはみんなで職員室に行って、採点ミスを直してもらえるように食塩水星人にお願いし、なんとか許容範囲の試験結果に改善された。とても嫌な気持ちを味わったことを覚えている。”点数を上げろと言うなら、いくらでも上げてやるよ。”と言われた。(豆電球星人は採点ミスを認めたのではなく、試験の点数を上げてやった、と主張された。)しかし、たくさんの生徒が試験の答案を持って職員室に行く、こんなことがあるとは何か企んでいたのではないか、という疑念を後から持たれても不思議ではないと思える。


※ご注意:
上記の話はサイエンス・フィクションのパロディー話です。
食塩水星人という宇宙人はウルトラ・セブンに登場しません。



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2015年12月23日水曜日

AM変調(電圧)信号をグラフに書く


中波AMラジオ用送信電圧波を、電圧の時間関数でグラフ化する。

電圧式 Vam={1+0.4*cos(2*π*fm*t) }* sin(2*π*fc*t) [V] 
キャリア周波数 fc = 600[KHz]
キャリア電圧 1.0*2[Vp-p]  (※1)
変調信号 fm = 1[KHz], 0.4*2[Vp-p]
変調度 0.4 = 40[%]

注意 
※1:キャリア電圧の振幅は、ここでは1.0V*2=2.0[Vp-p]に特殊化しています。この電圧は送信機増幅利得により変化します。(送信機はAM放送局で100[KW]〜500[KW]と大きな送信電力で放送されています。受信側のラジオは、受信環境で、受信電圧が変化し、遥かに小さい電圧となります。受信波形は、送信波と相似関係になります。)


変調されたAM信号(電圧)波




時間軸を拡大表示



時間軸をさらに拡大



時間軸をさらに拡大




FM・PM変調波(電圧)信号をグラフとFM・PM変調とFM・PM復調原理の見える化

1. FM変調用オリジナル信号波 


 1KHz, 2Vp-pの低周波信号をFM送信機に入力することを仮定

                                           Vorg=m*sin(2*π*f*t)), m=1, f=1[KHz]


2. キャリア周波数に加えるFM変調波信号 m=1,2, ...,50 

Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=1, f=1[KHz]


Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=2, f=1[KHz]



Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=3, f=1[KHz]



Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=4, f=1[KHz]



Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=5, f=1[KHz]


Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=10, f=1[KHz]


Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=20, f=1[KHz]


Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=40, f=1[KHz]


Vmod=cos(m*sin(2*π*f*t)), m=50, f=1[KHz]




3. FM変調波

 FM受信機 IF=10.7[MHz]で受信を仮定


FM変調波(キャリア周波数fc=10.7[MHz],  変調信号 m=10, 1[KHz])

Vfm=cos(2*π*fc*t + m*sin(2*π*f*t)), m=10, fc=10.7[MHz], f=1[KHz]
式Vm は、位相変調に見え、周波数が変化していない。再検討必要。(2016/7/20)
 
=> これは位相/PM変調です。(2020/12/11) ただし、周波数も変化しています。入力するベースバンド信号の振幅電圧が大きいほど、電圧波の周期が短くなり、周波数が上がっています。


4. FM検波回路の説明例

 4.1 日本でのFMレシオ検波動作原理の説明例

FM検波回路には幾つか方式があるが、日本ではレシオ検波回路が多く紹介されてきた。

(C) Kyocera Inc. 

上図は、レシオ検波の動作を言葉で説明しているが、時間的に変化するFM変調電波の周波数変化の成分が、いかにして、振幅電圧と周波数を、検波回路で取り出しているかの説明が無いため、それらが理解できない内容で書かれている。
殆ど同じ説明が、これまでの日本の書籍にも繰り返し、繰り返し、何度も書かれている。

現在の電子回路設計専門雑誌 トランジスタ技術 2016年 1月号も、FM検波動作の説明が同様に失敗している。

現在のところ日本の書籍やネット情報で、FM検波の原理を理解しようとしても極めて難しい状態にある。

4.2 米国USAF 1964年によるFM検波の原理説明



(C) USAF, 1964 Principle of FM demodulation

歴史を遡ること52年前、米国 USAF の教育ビデオ(Copyright by USAF, 1964)を見ると、FM検波形式に依存せずに、FM変調波から、変調信号の振幅成分と、周波数成分が、どのように抽出されているか、時間経過を伴う動画で、非常に分かりやすい説明がされていることが分かった。
(資料[3]参照)
僕の知るところと、調べた限りにおいて、この説明が一番分かりやすく優れている。

FM復調原理のポイントは次の2点である。

(1)FM電波キャリア中心周波数からどれだけ周波数が離れるかの周波数差分(Deviation)が、 (ベースバンド)変調波の振幅電圧になる。

(2)FM変調波の周波数変化速度(単位=周波数Hz)が、(ベースバンド)変調波の周波数成分になる。


これは僕が、自力で考えたFM変調検波原理を、見える化した図です。
直線的V-F特性を持つデバイスで、FM検波が可能なことを表現しました。

また、上図のFM復調原理図で、復調された信号方向からFM変調電波に矢線方向を逆に見ると、V-F変換器を使うことでFM変調器となるFM変調原理も、直ちに導かれます。


参考情報・資料

[1]MIT Opencourseware, 6.003 Fall 2011, Signals and Systems, Modulation 2,
     Prof. Dennis Freeman 

[2] Radio Electronics: Frequency Modulation Basic Principles pt1-2 1964 US Army Training Film



[3] Radio Electronics: Frequency Modulation Basic Principles pt2-2 1964 US Army Training Film


Very good explanation of FM.  Easy to understand FM principles(Recommended)

[4] FM Radio Electronics: Frequency Modulation: Basic Principles 1964 US Army Training Film


[5] 周波数変調(FM)


[6] アナログ周波数変調・復調について

[7] 直交変調を用いたFM変調器

[8] おじさん工房ーFM 復調器


[9]新原さんによるパルス・カウント方式によるFM復調方式説明資料

(C) 新原さん

[10]How To Build an FM Receiver with the USRP in Less Than 10 Minutes
https://www.youtube.com/watch?v=KWeY2yqwVA0

[11]USRP Instant SDR Kit: Great Price, Performance and "Ease-of-Use"
https://www.youtube.com/watch?v=FIBL6XoqFlM

[12]Assembling your USRP Instant SDR Kit
https://www.youtube.com/watch?v=6yh0nwQ4ebo




関連記事:

FMレシオ検波式ダイオードラジオの実験


       PM変調波電圧のグラフ(動画)

これは位相/PM変調です。(2020/12/11) ただし、周波数も変化しています。入力するベースバンド信号の振幅電圧が大きいほど、電圧波の周期が短くなり、周波数が上がっています。

改訂:
2016/3/5,6
・FMレシオ検波の日本国内説明資料追記
・USAFの説明動画からの画面ショットとFM検波図と説明の追記
・新原さんによるパルスカウント方式FM復調原理説明の追記
・USRPを使ったFMラジオ(SDR, Software Defined Radio)を10分でソフトウェア定義する方法追記
2016/3/9
・僕が考案したFM検波原理図を追記
2016/4/2
・僕が考案したFM変調原理説明文を追記
2016/6/16
・自作したFM復調原理.gif動画アニメ追記
2016/7/20
・式 Vm は、位相変調に見え、周波数が変化していない。
・同式の講座[1]内容を再検証のこと。
・文献[7] 直交変調を用いたFM変調器 の式と図の加算、乗算に不一致あり。
僕の計算ではこの直交変調器ではFM変調電波の式が導けない。

2020/12/11
・自作したPM変調電圧波のグラフ追記

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2015年12月20日日曜日

家電品ラジオ、カーラジオ用 IC技術資料 ラジオ・受信機製品動向

1.家電品ラジオ、カーラジオ用IC

(1)家電用ラジオ、カーラジオはワンチップICで一個で済ませてしまう流れがある。
(2)I2C接続でマイコンでの制御を可能化したものもある。
(3)アナログIC設計技術は、ダブルコンバージョンを一つのICに集積できるまで向上している。
(4)SDRでは通信機業界や、先端的アマチュア無線家らが技術的に先を行っている様子がある。
(世界の先端的アマチュア無線家らを甘く見るべきではないです。国内家電メーカでは勝てそうにありません。)

SONY
CX1691M
CX-20029
CXA1111
CXA1238
CXA1238N
CXA1343M
CXA1376AM
CXA1538M/N/S
CXA1611
CXA3067M

T.I.
TRF6901

TOKO
TK14570L
TK14583V
TK14588V

TOSHIBA
TA2003
TA2007N
TA2008A/AN
TA2022
TA2057
TA2099N
TA2104AFN
TA2104F
TA2111N/F/FN
TA2132
TA2132BP
TA2142FN
TA2149AN
TA2149N
TA2154FN
TA2159F
TA31161
TA31272F
TA7303P
TA7640AP
TA8122AN/AF
TA8132AN/AF
TA7303P
■FMIF増幅とFM検波用IC
★Sメータ出力有り
★ミューティング
■SIP9ピンパッケージ
■東芝製

TA7358APG
■FMフロントエンド用IC
★動作電源電圧範囲:Vcc=1.6~6.0V
★局部発振停止電圧Vcc=0.9V(標準)
★ローノイズです。
★ダブルバランスミキサを採用し、二信号特性等を改善しています。
■SIP9ピンパッケージ
■東芝製

SANYO
LA1600
■ワンチップAMラジオ用IC

■三洋製

LA1800
■ワンチップAM/FMラジオ用IC
■FMフロントエンド+AM/FM中間増幅
■動作電圧2.5~5V
■三洋製
■22ピンDIPパッケージ,300milピッチ

LA1810
■AM/FMラジオ用IC
■AM/FM中間増幅+FMステレオマルチプレックス
★チューニングランプ機能、ステレオランプ機能付き
■動作電圧3~8V
■三洋製
■24ピンDIPパッケージ,300milピッチ

LA1837N
■AM/FMラジオ用IC
■電子同調用AMステレオ対応AM/FM中間増幅+マルチプレックスポストアンプ
★FMコイルディスクリ式
★AM/FMストップ感度
★SD帯域幅可変
★MPX VCO内蔵無調整タイプ
★3次+5次の隣接局妨害対策機能内蔵
■動作電圧7~11V
■三洋製
■30ピンDIPSパッケージ,1.78mmピッチ(400mil)

LA1845
電子同調対応ホームステレオ用チューナIC
■AM+FMIF+MPX
★MPX-VCO内蔵化(セラミックレゾネータ不要)
★隣接局妨害対策機能内蔵 (114KHz,190KHz)
SD方式IFカウント方式対応
★FM SD感度/帯域幅設定可能
★パイロットキャンセル機能搭載
■動作電圧4.3~8.5V
■三洋製
■24ピンDIPSパッケージ,1.78mmピッチ(300mil)

MC1350P
■ラジオとTVのIF増幅用IC
ワイドレンジAGC 60dB(最小)DC~45MHz
■DIP8ピンパッケージ
■モトローラ製

TDA7000
■FMモノラルラジオ用IC
★FLL(Frequency-Locked-Loop)システム
★ミュートスイッチ付き
■DIP18ピンパッケージ
■フィリップ製

NXP
TEA6848H New In Car Entertainment car radio tuner IC with Precision Adjacent Channel Suppression (NICE-PACS) Product specification Supersedes 2004 Nov 12

intended for microcontroller tuning with the I²C-bus.
  • AM double conversion receiver for LW, MW and SW (31 m, 41 m and 49 m bands) with IF1 = 10.7 MHz and IF2 = 450 kHz
  • FM double conversion receiver with integrated image rejection for IF1 and for IF2 capable of selecting US FM, US weather, Europe FM, East Europe FM and Japan FM bands; fully integrated dynamic selectivity at 450 kHz FM IF2; FM demodulator with dynamic threshold extension; centre frequency alignment of IF2 selectivity via the I²C-bus
  • The tuning system includes VCO, crystal oscillator and PLL synthesizer on one chip.


The TEF6721HL is a single chip car radio tuner for AM, FM standard, FM In-Band On-Channel Digital Audio Broadcast (IBOC DAB) and weather band providing combined AM and FM gain controlled differential Intermediate Frequency (IF) output for the SAF7730H including the following functions:
  • AM up-conversion tuner to an IF frequency of 10.7 MHz for Long Wave (LW)/Medium Wave (MW)/Short Wave (SW) (31 m, 41 m and 49 m bands)
  • FM single conversion tuner to an IF frequency of 10.7 MHz with integrated image rejection for US FM, Europe FM, Japan FM, East Europe FM and weather band reception; all bands can be selected using high side or low side Local Oscillator (LO) injection
  • Tuning system includes Voltage-Controlled Oscillator (VCO), crystal oscillator and Phase-Locked Loop (PLL) synthesizer on one chip.


TEF6721HL:

Car radio tuner front-end for digital IF

http://www.nxp.com/ja/products/rf/car-radio-tuners/car-radio-tuners-digital-if/car-radio-tuner-front-end-for-digital-if:TEF6721HL



GNU Radio (Software Defined Radio)
USRP


2. ラジオ製品市場動向

語学学習用 予約録音機能付ラジオ

小学生用ラジオ学習キット



ポケットラジオ
(ラジオの音質は向上している。PLLシンセサイザ、マイコン制御では無く、バリコン式アナログ同調式に後退。WideFM未対応。)


広帯域受信機(日本製)


広帯域受信機(日本製)
LCDビデオ表示機能付

USB Memory/CD録音機能付CD Radio (日本製)
Bluetooth接続機能付 FM Wide対応

Acoustic Wave® music system II with connect kit (US product)

BASE製スピーカは、アクティブアンプ型低音スピーカに特徴があり、従来とられてきたバックドードホーン・スピーカという大きな箱に低音通過経路を形成するスピーカと異なり、
制御理論に基づくフィードバック制御により低音用スピーカをアンプで直接ドライブするという特徴がある。

従来式バックロードホーン型スピーカ例

https://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%B3&rlz=1CAASUD_enJP642JP642&espv=2&biw=1366&bih=633&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwj4wtP50NDLAhUDv5QKHa7rAoEQ_AUIBigB

3. 先端的ラジオ通信技術

日本では歌謡曲ソング「壊れかけのラジオ」が大ヒットし、一般の人々には「ラジオは時代遅れの過去のもの」という印象が感じられます。これはある意味、誤った先入観ではないでしょうか?
日本でも、気象レーダ、宇宙探査機(はやぶさ、はやぶさ2)など、民生分野の技術がハイテク産業の基盤を静かに技術革新を履行中です。
はやぶさ君( Copyright by JAXA/ISAS)

「はやぶさ2」探査機では、Xバンド、Kuバンドの非常に高い周波数の技術試験と、実用化と新技術実験の両面で、開発と運用が進んでいるようです。
Xバンドは、重要な通信業務用周波数帯ですが、日本では科学探査目的で開発が進められ、遠方の宇宙探査機との送受信が行われています。

ただしKuバンドは探査機の送信機能は実装されているようですが、地上局からの高利得アンテナの送受信は試験段階で、完成まではできていません。
(詳細は JAXAサイトを参照。テレビ番組を見ていても全くわかりません。)

日本の歴史を見ると、戦時中から、レーダ、通信技術、エレクトロニクス開発、計算機(コンピュータ)開発に対する、技術進歩に対する必要性の認識が甘く、現在でも「壊れかけのラジオ」が大ヒットしているのが一般的認識なのではないか?と心配しています。
(2020/10/22  追記)


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