2016年6月11日土曜日

ラジオ受信時のフェージング現象の解明


ラジオ電波を受信時に、受信中の信号が強くなったり弱くなったりするフェージング現象が発生する原因がわかってきた。

(1)中波でのフェーディング現象

夕方になると遠距離の放送局が聞こえ出し、朝になると聞こえなくなる。

この時間帯は、上空のD層と呼ばれる電離層が消えて、中波電波がE層で反射される。
このE層で反射された電波の位相が時間的に変化するために、受信局では、送信局からの受信電波の位相が時間的に変化しながら受信されている。

(2)短波でのフェーディング現象

短波帯では、F層またはE層による電離層反射波を利用するので、通常は常にフェージングが発生している。

(3)UHF(極超短波)で無信号となる現象

UHFで同距離にある送信局が送信周波数を変更すると聞こえなくなる場合がある。

例: 433.00MHz呼び出し周波数で電波を送信した送信局が、別周波数433.98MHzへ移動した場合、433.00MHzで受信できていた信号が、移動先の433.98MHzで全く受信できない場合がある。(必ず起こるわけではない。)

変調信号電圧=x(t), 
送信電波の搬送波角周波数ωc[rad・Hz],
局部発振周波数=ωc[rad・Hz], 
局部発振器の発振周波数ωcからの位相のズレ=Φ[rad]

 とすると、受信信号電圧=y(t)は、次の計算式で記述できる。

式(1)で、Φは、局部発振器の発振周波数ωc[rad・Hz]からの位相のズレで一定の定数となる。
式(2)で、LPF(Low pass Filter/ローパス・フィルタ=遮断周波数 "fc << 2ωc" )を通過させると、2ωc[rad・Hz]の周波数成分は完全に除去されるので、復調信号 x(t)*cosΦ/2 Vの受信出力が得られる。


このグラフの様に、局部発振器の位相差Φラジアンは、-1.0≦Φ≦+1.0 の値域で変化するので、受信電波の強度 x(t)*cosΦ/2 V が変化する。
たまたま位相差Φ=π/2(90度)の条件が成立すると、受信信号強度は0Vになり、全く信号が受信できなくなることが発生する。

この信号強度変化は、電離層反射時の送信局電波 x(t)*cos(ωc+Φ1) と置いて、位相Φ1ラジアンが同様に-1.0≦Φ1≦+1.0 の値域で変化するので、受信電波の強度 x(t)*cosΦ1/2 V が変化する。


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