7MHz用逆V型ダイポールアンテナを7MHzで使用する場合の過渡解析です。
私は、サイン波電圧電源 V1が、給電点と考えています。
アンテナ中央の給電点で電流が最大になっていることが前回の検討でも判明しているので、その電流や電圧が時間的にどのように変動しているかを捉えてみたかったのです。
今になって新たに発見したことは、21MHzで動作させると、このダイポールアンテナのコンデンサ成分は、3.6pFと非常に小さな値となり、インダクタンス成分と、高周波抵抗成分が合成インピーダンス成分の主流なものになる性質があるらしいことがわかって来ました。
3.6pFは、VHF以上では無視できない容量ですが、短波帯ではあまり影響の無いほど小さい値です。
謎:
アンテナにおける高周波抵抗成分が大きくなる現象は、定性的に何の意味を持つのかが新たな謎です。もちろん、デジタルテスタで図れる類いの性質のものではありません。
この抵抗成分は、現在でも私達が教え込まれた共振周波数 f=1/{2*π√(L*C)} [Hz]を離調させるほど大きな値です。
(実は、RLC過渡解析を微分方程式を解く計算過程で、正確には、共振周波数 f=1/{2*π√(L*C)} [Hz]とはならない、別の式が存在するとわかっていますが、このことはあまり良く知られていないようです。)
共振周波数 f=1/{2*π√(L*C)} [Hz]は、コイルの高周波抵抗成分が完全に0である時しか成立しないのですが、世の中では、未だに、共振周波数 f=1/{2*π√(L*C)} [Hz]の式しか教えられていない人が多いのではないでしょうか。
訂正:(2020/11/14 )
アンテナ共振周波数 f=1/{2*π√(L*C)} [Hz] は、アンテナ・インピーダンス中の抵抗成分R[Ω]により、共振周波数は変化しません。
謎:
アンテナにおける高周波抵抗成分が大きくなる現象は、定性的に何の意味を持つのかが新たな謎です。もちろん、デジタルテスタで図れる類いの性質のものではありません。
(
訂正:(2020/11/14 )
アンテナ共振周波数 f=1/{2*π√(L*C)} [Hz] は、アンテナ・インピーダンス中の抵抗成分R[Ω]により、共振周波数は変化しません。
しかし、入力される高周波信号に対する過渡現象として、直列RLC回路が
f' =1/(2*π){1/√(L*C)-(R/2L)^2)} [Hz] の正弦波振動波が現れ、入力される高周波信号とのビート現象が発生します。
この結果、受信機には濁った音のような不可解に感じる電波が受信される現象が起こります。
(無線機の実機で確認済の現象です。)
なお、「7MHz用1/2波長ダイポールアンテナは、3倍高調波関係にある21MHz でも使える」と僕は教わりましたが、21MHz ではSWRが上がり3.0を超え、送信用には使い物になりません。
上記解析のように、高周波抵抗成分Rが、約130Ωにもなるので、先輩方の教えは事実と異なるものでした。
9/6/2015
9/6/2015
部品の大きさが、波長に対し大きい状態では、集中定数のインピーダンスとして解析ができなくなる。
(1)高い周波数 GHz などでは、部品が波長に対し大きくなってきて、部品の大きさを無視したインピーダンスでの解析はできない。
(2)低い周波数 MHz の場合、部品としてのアンテナは、波長に対し大きくなっており、アンテナの大きさを無視した集中インピーダンスとしての解析はできない。
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