2017年3月20日月曜日

74HCU04を使った微小電力パワーアンプの性能見積もり{出力 1mW〜2mW(小さな音量)}

74HCU04をパラレル接続してパワーアンプを構成すると、大変小さな音を8Ωのイヤホンで聞ける・・・という動作をLTspiceで再現できるか試したところ、確かに1mW〜2mWの微小な低周波パワーアンプができることがわかりました。

しかし、これでは実用性は疑問が残るので、600Ω以上のスピーカ、またはハイインピーダンスのピエゾ素子スピーカを駆動すると実用になるかもしれません。

図1. 74HCU04 x6並列接続パワーアンプの過渡解析結果
図1.は、76HCU04を6本並列接続して600Ωのダミースピーカを1KHz 100mV入力で増幅動作させたものです。
入力側はLPFで高周波を切っています。

1〜2mWの微小なパワーアンプになっていますが、音は大変小さいので、聞こえにくいと思います。
高調波も出ており、音質に優れた特性は見られません。


図2. 74HCU04 x6並列接続パワーアンプのAC解析結果
図2.を見ると、周波数特性は良く、パワーアンプとしては出力が殆どとれませんが、トランジスタ1石程度の利得の小信号電圧アンプくらいの性能が出ています。


図3. 74HCU04 x6並列接続パワーアンプのAC解析結果
(パワー利得、電圧利得の比較)
図3.を見ると、小信号電圧アンプとして600Ω負荷なら動きます。
しかし、パワーアンプとしては利得がマイナスで、実用的ではないようです。
8Ω負荷では、大変厳しい状況のようです。


図4. LPF無しの過渡解析
74HCU04は低めの高周波(中波)を増幅できる高周波特性があるので、入力側にはLPF無しよりも図1.のようにあったほうが良いと思います。
動きますが出力は微小1mW未満で実用的ではないようです。


図5. LPF無しの過渡解析明 その2
8Ω負荷になると、600Ω負荷よりもさらに出力は小さくなり、聞き取りはなかなか難しいようです。
このように微小パワーアンプ動作現象は、期待値通りにLTspiceで再現しています。

ただし、実用的にはパワーアンプとしてはこの構成は向かないので、スピーカを鳴らすためのパワーアンプICの採用が得策と思います。


ブログ記事目次へ戻る