以前、終段コレクタ式AM変調がうまくできない設計ミスが続いている国内の現状について、その現象、原因、根本対策法を示しました。
一方、僕は生徒時代、この終段コレクタ変調がうまくできない現象を回避するため、ベース変調回路も試作しました。
その結果は前回書いたようにNGで、AM変調はうまくかかりませんでした。
それが数学的計算では理論的に無理であることは、前回の記事の下に追記してあります。
https://ji1nzl-official.blogspot.jp/2015/09/am_19.html
ここでは試しにベース電流を定電流制御すると、BJTトランジスタのIc-Vceが直線リニアアンプ特性になることに着目し、トランジスタでも真空管のようなアナログ乗算器の特性がだせるかどうか見てみました。
図1.1 改造ベース変調回路(新方式) |
図1.2 改造ベース変調回路 FFT解析 |
ここでの方式は、ベース側にAF信号を入力、コレクタ側にRF信号を入力、BJTトランジスタに、アナログ乗算動作が起こることを期待しました。
しかし、残念ながら、真空管のようなアナログ乗算特性は出せていません。
変調は浅く、かつ電波は歪んでいます。
この回路の実用の見込みは、今のところない感じです。
素直にギルバートセル乗算器の利用が設計法として確実と思います。
ここで、それでも何故、浅いながらもAM変調が弱く歪んでかかるのか・・・?
おそらくBJTトランジスタのベース〜コレクタ間のPN接合部で、ダイオードのRF/AC特性である周波数変換動作が起きているのではないか・・・と推定しています。
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