(図1.1, 図1.2)
スプリアスの少ない周波数変換が出来ている。
若干の利得もある。
利得は定電流源の電流量と負荷抵抗で設定できる。
この回路は実用的と見積もられる。
OSC出力はピーク10[mV]で十分で、1.0[V]あたりから歪む。
ワイド・ダイナミックレンジ動作には、OSC出力電圧を大きくしないのが良いことがわかった。
図1.1 ギルバートセル型乗算器によるミキサー回路の過渡解析+FFT解析 |
図1.2 ギルバートセル型乗算器によるミキサー回路の過渡解析+FFT解析2 |
2. BJTトランジスタ 簡易型ギルバートセル乗算器による高周波/RFミキサー回路
(図2.1, 図2.2)
これは、トランジスタ技術誌(2015) AM送信機の乗算器を、ラジオ受信機用ミキサー用に回路変更したもの。
スプリアスが少ないとは言えない周波数変換が出来ている。
出力波形は、図1.1,図1.2の方式より、あまり良くない。
波形形状は一般の市販ラジオのIFミキサー一段目と良く似ており、それらの性能並みと思われる。
図1.1,図1.2の方式が、より高性能と見積もられる。
図2.1. 簡易型ギルバートセル型乗算器によるミキサー回路の過渡解析+FFT解析1 |
図2.2. 簡易型ギルバートセル型乗算器によるミキサー回路の過渡解析+FFT解析2 |
3. 2SK241 x4 Quad Mixer 高周波/RF用
インターネット上の2SK125 x4 Quad Mixer ワイドダイナミックレンジ対応を参考にして、2SK241 X4 でミキサーを構成した。(図3.1, 図3.2)
周波数変換は起こるが、ゲインがかなり下がり、マイナスのゲインになった。
利得が下がる分、ダイナミックレンジは広くなるかもしれない。
スプリアスは、出力波形があまり綺麗には見えない。
利得を0dBまであげるように、ゲート電圧を調整したが、ここまでが限界近辺。
実用には利得上昇に課題が残った。
図3.1. FET Quad Mixer 2SK241x4 の過渡解析+FFT解析1 |
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4. JFETによるギルバートセル乗算器を使った高周波/RFミキサー回路
利得0dBと、最大ダイナミックレンジを狙い2SK192でギルバートセル乗算器を使ったミキサー回路を構成した。
利得は、残念ながら0dBまで届かずマイナス利得。
波形はかなり乱れて見える。
周波数変換は起きている。
図4. 2SK192 x6 ギルバートセル型FET構成ミキサー |
上記のものを比較すると、図1.1, 図1.2の方式を、OSC 10mV程度で動かすのが確実に動作し、そこそこの性能で実用的に思える。
課題:
Power BJT TRや、Power FETで、直線性の良いものがあれば、もっと高性能のダイナミックレンジが広く、スプリアスが少ないミキサー回路ができると思う。
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