AM復調の初歩的な計算では、キャリア電波の位相に対し、90度位相づれしたQ信号は0[V]になるが、シミュレーション結果は、回路内の位相ずれ計算も考慮されており、より高精度の計算結果となり、Q信号は0[V]にならないのが分かった。
この結果から、RF入力段の同調回路またはBPF回路は、受信周波数範囲で位相が平坦になるようにQを下げる等の設計上の改善が望ましいことが判明した。
計算上は、(I,Q)複素数信号をA/Dコンバータで数値変換後、Vo(t)=√(I^2+Q^2)の演算し、D/Aコンバータでアナログ信号に戻せば、AM同期検波ができる。
受信するRF信号の時間的位相変化による信号のフェーディング現象を気にしなければ、(I,Q)複素数信号のどちらか一方だけをアナログアンプに入力しても、プロダクト検波動作として、このままでもAM復調は可能である。
FFT結果の示すように、ダイオード検波で見られた復調信号の高調波成分が無くなり、音質はかなり改善が期待できる。
SSBの実受信実験では、市販の無線機よりも綺麗な音質で、パソコンのスピーカから聞こえた。
(ソフトはPowerSDR (C) Flex Radio inc.)を使用)
図1. 5[MHz] AM変調波を復調した(I,Q)複素数信号シミレーション実験結果
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